となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 『日記』

2015年05月22日

載せたい写真は一杯ですが、一枚も載せられません。。

 

今日の午後は唐長さんへ。
修学院のお店へお邪魔させて頂きました。

 

モノづくりの話が中心です。
今まで十数年通わせて頂きましたが、今まで見たことが無い【からかみ】を見て、
テンションが相当上がりました。

それを文章で書くのは大変難しいですが、その瞬間パッと頭に思い浮かんだのが、
『モノづくりをしている上で今探しているものが、ここにあった。』です。

 

完全にそのままモノづくりに持ってくるのは、厳しいものもありましたが、
その難しいモノ、いかに織物で表現するか?近づけるか?の繰り返しが、技術、
技法の進化に繋がります。そんなことよりも、早く帯にしたい。

 

今は、そんな気持ちで一杯です。

 

明日が土曜日で残念ですが、一度落ち着いて、キッチリ土日で練り直したいです。

 

帰りの車の中で、まだ全く形にもなっていないのに、帯の最終形として、
袋帯にするか?名古屋にするか?相当悩みました。

 

袋の案だったら、こう。
名古屋案だったら、こう。

 

しっかりそこまで描けたので、余計悩みます。。

 

写真も撮らせて頂きましたので、プリントアウトなりして、並べて、
2日間したいと思っています。

楽しみにしていて下さい!

2015年05月21日

Kilim夏。

 

今日は待望の夏御召が上がってきました。

夏だけど・・・。
帯の総紗縫の様に、透けすぎない透け感を追求し続けて織っているものです。

 

IMG_5560-3.jpg
『夏単衣/Kilim菱(キリムビシ)』

 

ぱっと見た感じ白大島?そんな雰囲気も持っていますが、
持った感じはもう少しフワッとした絹らしい風合いを持った織物です。

 

帯『Kilim』の柄を多少変化させ、モチーフにしたものですが、
そういえば、龍郷柄にも見えなくもないですね。

 

色自体は、ほぼ2色で構成されています。
今から慎重に配色を行い、このKilimシリーズ(今2柄)を充実させたいです。

 

 

 

ここまで柄が詰まると、自分で着ても大丈夫そう・・・。
 

最近は毎日(小さくない)大・中のハプニングだらけで、
今日は、iPhoneが突然動かなくなりました。

これが続いたハプニング最後の締めだということを祈っています(苦笑)。

 

2015年05月19日

しぼとしぼの間。

 

まだ、経錦に入れていない毎日が続きます。

次のモノづくりに掛かろうとすると、次にしたいものではなくて、
今までやっていたことについて、良いイメージが沸くことが多いです。

それで次に取り掛かれない。。。

今回もそうなるとおもいます(笑)。

 

今までやってきた帯というと、このしぼ織。

裏無地を付けて『袋帯』なったばかりものです。

IMG_5204.jpg

 

以前も書きましたが、丸巻き段階で見るモノと裏無地を付け袋帯となったもの。
月並みな表現ですが、すごく良くなります。

(今まで平面だったのが、フワッと温かな空気を入れ立体的になった様な・・・)

さらに、芯を入れると魂がこもり、風合いも柔らかく、より絹が感じられます。


 

今回は、この帯のしぼの間と間。

 

IMG_5206.jpg

 

墨黒に見える部分ですが、
ここの地紋に関しては、紋を使い糸でしぼが起きてこないように押さえています。

 

その部分とグレー・グリーンのしぼ部分。

 

よく考えてみると、このしぼ有り、無しの2択ではなくて、もう一つ選択肢を作ることができれば、
見た感じ、光の加減での陰影にもう一つ表現を加える事ができそうです。

 

この柄ではハッキリとした色でハッキリとした地紋で良いです。

今後作るモノとして、やわらかな色味の中に段階を付けたしぼ織、
そんな表現も出来なくはないのかな?

 

物凄く漠然としたイメージの話ですが、これができると、モノは作りやすいです。


 

 

これらのため、もう少し経錦に入るのは先になりそうです・・・。

 

しぼ織
 ⇒https://www.pinterest.com/senpukuya5/しぼ織/

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2015年05月18日

作り変えたらイイんだ・・・。

 

今日はこのモノづくり。

IMG_5540.jpg

 

このバッグ『タスケ型』を製作してしばらく経ちました。

人気は上々で、随分と注文を頂き、納期までしばらく待って頂いている方もおられます。

帯地の柄、柄取り、革の色等を決め、職人さんへ発注する度に、
『このバッグ、イイよなぁ・・・。』そう思っていましたが、よく考えれば女性専用ではなく、
自分が持っていたいモノ、それに作り変えたら良いんだと、つい先日そこまで思いが行きました。

 

いつも袋帯は自分が作ったものでも結び難いものですので、
『自分ものでも良いんだ。』そんな発想が抜けていることがあります。

だから、モノづくりしているスタッフ、女性もいますので、『自分が結びたいものを作れる。』
よく考えれば物凄く羨ましいですね。。

 

そんなわけで、今日のモノづくりはいつもと趣向を変え、自分だったら。
そういう視点も混じりながら、でした。

 

IMG_5543.jpg

 

タスケ型よりも一回り大きいコーティングトートですが、
このバッグのサイズ感を考えながら、今外回りを検討中です。

マチも含めて、『個人的にはMacのノートが入れば・・・』ですが、それでは視野が狭すぎるので(笑)、
細部のデザインとの兼ね合いで詰めていきたいです。

 

さらにさらに大事なのは、仙福屋で製作するバッグは常にお太鼓を意識、イメージしています。
それに帯締めや帯揚げの小物で色を挿すように、革やダック?の色使い。

 

まだまだ、試作完成までも遠いですが、面白いもの作りますね。

もちろん、最終は女性にも気に入って頂けると、最高です。

 

 

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2015年05月15日

5月15日は・・・。

 

今日は午後から唐長さんの工房へお邪魔しました。
が、その道中。

IMG_5458.jpg

 

人生2回目の葵祭に遭遇しました。

20分で行けるところ45分掛けて少々遅刻して(すみません)、
さらに長居させて頂きました。ありがとうございます。

 

インプットが多すぎて少しずつ整理しながらになりますが、
モノづくりへと還元して行きたいと思います。

 

2015年05月14日

ついつい忘れてしまいそうになること。

 

つい先日あるお客さまが、となみ織物本社の出城(となみ丸?)の様になってきた
ショールームに来られました。

 

本題は全くの別件でしたが、たまたま小物が映えるために陳列していたプラチナ箔を
メインに使った帯を見られ、帯に穴が開くほどの興味を持っておらましたので、
少々その帯について話をしていました。

 

この帯のシリーズは新柄を加えつつ、
長い間(5,10年ではきかない)織ってきたロングセラーの袋帯です。

IMG_5426.jpg
『瑞祥錦』

 

織組織は瑞祥錦という錦織の一種で織った帯です。

この柄自体の紋も相当昔の作ったもので、今現在、その意匠図を見ても
『はぁー』となるほど手が入ったモノです。


今では死滅しそうな様々な工夫がしてあり、配色に悩みそうなコダワリもあります。

たとえば、
意匠図は元々『白』で織るつもりは無く、色が入っていたモノを想定して作られる。
もし白のみで織るだけなら、もっと緯を減らすことができる(=コストダウンできる)
はずですが敢えて色を織るつもりで、多くの色を配色できるようになっている。
そこを白のみで配色をする、とても贅沢な帯です。

(極論で行けば、白一色で織るため、白のみ通るように設計すれば良い。)

 

その辺りの説明はなかなか実物を目の前にしても、伝えるのは難しく自己満足だけに
なりそうです割引しながら、話をしましたが、
そんなややこしい説明無しに、帯を実際見て頂くだけで、絶句して頂けました。

 

ある程度年月が経ったスタッフでも入った頃からあった柄に関しては、
最初の感動はあっても、段々と見慣れてしまいます。自分たちも同じで、
作る際の苦労は知っていても、その帯自体に新鮮な感動を持ち続けることは
大事とわかっていても、なかなか難しいものです。

 

でも、この日にプラチナの帯を見て頂いて、(そんなに詳しくも説明出来ませんでしたが)
それでも感動して頂けた姿を見て、ココはモノづくりに大事なことだなぁ。。。
とつくづく感じました。

 

新しいモノを驚いてもらおうと作りつつ、今までの行ったモノづくりも振り返りながら、
新しい新鮮な気持ちで続けていく、かなり難しいですね。

 

がんばります〜。
いい勉強させて頂きました。

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2015年05月05日

GW3日目 今日は完全オフです。

 

GW3日目

DSC01674.jpg

 


25°は軽く超え、新緑も通り越した京都です。

上賀茂神社の『競馬会神事』。
1093年に宮中から上賀茂神社に移された神事です。鎌倉時代の100年前なので平安時代です。。。
今まで地元なのに何故か参加したことも見たこともない、しかも今日も別件でしたので、
人混みを避けるように、少しだけ神事に触れてきました。

 

来年はカメラ持って観覧したいと思います。

 

今日は緑に囲まれてGWしてきました。

2015年04月28日

今から京都へ帰ります。新潟→京都

 

無事新潟の仕事も終わり、今は京都へ帰る車の中です。

 

印象の残った帯としては、最近社内でも見かけることの少ない引箔の帯。
(またUPしますね。)

 

しばらくは出張の予定もありませんので、
京都でモノ作りに専念できそうです。

それでは残り5時間の旅、がんばりますー。

2015年04月26日

電話も鳴らず貴重な新幹線の時間。

 

久々の新潟にやってきました。

おそらく一年以上ぶりです。

 

京都から東京、そして新潟までの約5時間(新幹線)、もろもろ入れて6時間。
一人でほとんど電話も鳴らず、静かな時間を過ごしました。
最近では貴重な時間です。

 

今回、お伴に持ってきたのが『ウィリアム・モリス』。

 

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図案展で(特にここ数年)何かしらの影響を受けた図案を多く見受けられました。
一応経錦の参照になるか?と思って持ってきたモノです。

 

この本一冊とメモするノートで半分以上の時間は、楽しめましたし、後の半分は
3回目の『インターステラー』。軽く2時間は超える映画ですが、時間の描き方が
自分に合って好きなので、車内の時間も充実して過ごさせて頂きました。

 

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明日は、となみの帯を結ばれた方とお会いできるのが、楽しみです!

2015年04月21日

男も惚れる総紗縫。

 

男性の場合、着物1枚に帯3本と言うのか、私は聞いたことがありませんが、
着物よりも好きな角帯を見つけた時、惚れてしまい、かなりの頻度で離れられなくなります。

それだけ、織りの種類が少なく、柄も色も似たようなものばかり。
仕方がないのかもしれません。

 

今日のお客様は、総紗縫の角帯を気に入って頂けました。
(角帯自体、普段の要望は多くはないのに、たまたま、今日はお2人重なりました。)

 

DSC05109.jpg
『総紗縫の角帯』

 

当初、自分の趣味でした。

試験織や試作、キズ物を使い、仕立てに工夫をしながら(沢山帯地を潰しました)、
製作した帯です。今のバージョンは袋帯の機を使って織り、糸も紋もそのまま活かします。

 

そのため、最初に値段を言うと大抵『いい値段やね〜。』と少々ひるまれますが、
紗の生い立ちから、総紗縫の特殊性をひと通り説明すると、『なるほど〜』と
納得して頂けます。

 

触れると違いが判る角帯です。
少しずつ、この角帯ファンを増やして行こうと思っています。


 

もう一つ、この総紗縫を素材?として製作しているモノがあります。
それに関しては明日、また紹介します!

 

南蛮七宝も好評でしたので、今日来られたお客様には喜んで頂けと思います。

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