となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 『日記』

2010年11月27日

フラッグシップか世界に一つか・・・。

好きな柄が無数にある中で、

『一つだけ挙げるとすれば・・・。』

と聞かれれば、
この南蛮七宝は、毎違いなく3つの指の中に入ります。

今日、
その柄を織った織物での実験(摩耗関係です)用草履が
上がってきました。

こんな感じで、かなりの迫力です。
IMGP4030.jpg

実験を兼ねて自分用で履きたいと思っていて、
周りからは『どれだけ好きなんだ・・・』、
と言われてますが、どこに置いても浮くので、
個人的には満足な出来です。

IMGP4027.jpg

男物なので、余計に
麹塵染の鼻緒にも(目立つ力では)勝てそうです。

IMGP4040.jpg
台には、真綿入れて。
全面ではなくて、台のサイドは帆布(黒)

それに合わせたツボも・・・。
IMGP4034.jpg
黒。


今日、写真は4枚UPしても、色目は少なく、
柄もほぼ一柄。

でも、
今日の日記は不思議な満足感があります。。。

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2010年11月26日

秋の京都に今日はこんな着物。

今日の堀川通は・・・
IMG_3290.jpg

まだまだ黄金色です。

そんな中の自分の着物。
今日は、バラバラに・・・

まずは、角通しの江戸小紋(茶とグリーンの間。)
角帯には、うちの帯。
経に節の大きい紬と緯には、焼き箔のような渋い箔。
(うちの袋帯の機で織ったものです。)

IMGP4020.jpg
織り切った感のある、擦れた感じが好きです。
一応、無地ですが迫力ありです。。


IMGP4006.jpg
羽織は、ヒゲの着物に裏には牡丹草+唐獅子(光ってます)
羽織紐(金茶に茶)は、衿に合わせてみました。

IMGP4009.jpg
襦袢には、表がかなりシックな感じですので、
結構鮮やか系の青。
十年近く着倒しているので、擦り切れ気味・・・ですが、
かなりのお気に入りのものです。

今日は、こんなカッコで佇んでいました。。。

着たままよりも、バラした方が、
見易くて良いですね?。

コーディネートの出来上がりは、
想像で・・・。

2010年11月25日

再(最?)リメイク。

一柄としては、最多かもしれない柄の登場。
以前は登場はココ
 http://senpukuya5.seesaa.net/article/145983970.html

最初にこの柄の基本を作ったのが、
IMGP3991.jpg
『淡粋:投網に鯉』

まだ『作楽』が出来る前なので、名前も違いますが、
基本的に『作楽』の流れの中の柄です。

今再度製作しているものには『作楽』を付ける予定です。
(ただし、どっちがいいかはその人の好みですね、、)

この再リメイクは宿題みたいなものですので、
早めに手を付けたかったのですが、
やっと落ち着いて進められそうです。


通常、作り直すときは、
①全く気が付かなくするか、
②柄の雰囲気を残しておく、
③配色だけ変更。などなど

とありますが、今回は③配色変更をして、
雰囲気をごろっと変えてしまうつもりです。


最初が、上の写真の手前でその次ぎが奥の薄地、
今度は・・・、と決まっていますが、上の網素材との
バランスで、多少調整が必要そうです。


それに加えて、この柄の主人公。。
IMGP3996.jpg
『鯉たち』

今回は、柄を入れ替えたいので、
もっと目立ってもらいたいかな?と思います。

例えば、今考えているのが、
こんな糸・・・
IMGP4005.jpg

結ばれた姿を想像すると・・・。

なかなか、、、ね


後は、キッチリ作り上げていきます。

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2010年11月24日

モノづくり充電

まだ、新しい帯作りには関わらず、充電中のような状態です。

そんな時には社内の展示場で座ったり、
小物屋さんへ行ったり、
休みであれば、美術館へ行ったりと、
なにかが出てきそう(降りてきそう)
なのを待つ充電です。

今まで、帯作りをしていて、出来上がったものが、
被ったり、似ていたりすることは、ほとんどありません。
IMGP3986.jpg
作楽/Nord

ちょっと前に、他の帯の時に『心象を写すもの』
言われたのを思い出しますが、ホントにその通りです。

IMGP3968.jpg
作楽

成長したり周りから様々な影響を受ける上で、
自分の中に同じモチーフがあったとしても、
出てくるものは大きく異なると思います。

IMGP3965.jpg
(暗い所で光る糸を使っています。)

そんなことを思いながら、自分の帯を見て、
あれこれと考えていました。

その時によく行っていることが、
帯の前に座って、そのまま見ながら、
IMGP3974.jpg
(昼は昼で面白い色目に)

あれこれ触ったり回したりしながら、確認したり、
カメラのレンズをのぞきながら、
できるだけ自分の目以外?でも見たり、
シャッターを押してみて、
さらに自分の目から遠ざけたりということです。

具体的な図案や紋には
もう少し掛かりそうですが、
コツコツと進めていきます。

2010年11月23日

いつの間にか、着物に密着。。

最近は、(いい意味で)
仕事とプライベートが混ぜ混ぜになっています。

一番わかり易いのが、着物です。

今までは着物はよく着ると言っても、
仕事中心でした(ずっと仕事していたような感じですが)。

なので、着物着ると、仕事モードみたいな
状態でしたが、今はそれも混ざっています。

気が付かないうちに、こうなっていて、
こないだは、『この角帯は仕事用やし・・・』と
自分の中で自然に呟いていました。
IMG_3227.jpg

全然、それは構わないのですが、
気負いなくいつの間にか、着物で生活と
幸せな状況です。

言うまでもなく、そんな角帯もちょっとずつ増えて、
今度ずらっと並べて、自分の角帯の変遷でも、
見てみたいと思います。。


ということで、
今日はもう少し書類整理をして・・・。


2010年11月22日

個人的にブームの太子間道。。

ただいま、配色をしてハマっている柄が
この太子間道です。

IMG_3253.jpg

見せれるだけでこれだけあって、
『あらあら・・・』というのも含めると、
ここには収まりきらないです。

ある程度のイメージは決まっているので、
そこに到るまでの微調整だけなのですが、
それでも、これだけあります。

実は、以前もこの太子間道に拘った時期があります。
 http://senpukuya5.seesaa.net/article/102491025.html

この時は、同じような柄でも経糸を活かす『経錦』
という織り方でした。

この織りは上のリンクを参照にしてもらえれば、
いいのですが、経糸で柄を織り成すものです。
(例えば、経糸を三色使って作る。)

上の写真のモノは、それとは違って、緯糸(横糸)で
織っていくもので、織り方としては、真反対です。

ただ、織る方から考えると、それだけ違っても、
実際に結ぶ方からすると、柄も似ていて、両方共
薄手の織物なので、あまり変わらない所の話です。

同じ柄を経糸で出そうが、横糸で出そうが、
そう気にする人もいないかもしれません。。。

また、元々は、南のアジアやインドの方から伝わったと
される『絣』の柄ですので、経糸を使って織る方が
素直だと思います。

ただ、西陣の特徴の横で柄を作り出す、ことで、
しかも、経バージョンも織った後ですので、
ここから、何か新しいものができそうな予感がします。

いつもは結ぶ人を中心に考えたモノづくりですが、
今日のところは、結んでもらう大部分の方に、
関係がないかも?ですが、やってみたかったことの
一つです。

ちなみに、いい色で上がった後は、
しまうまの裏に付けようかな?と思っています。

IMG_2628.jpg

2010年11月19日

10’冬 美しいキモノ

今回の美しいキモノには・・・
『麹塵染』を掲載しています。

スクリーンショット(2010-11-19 15.07.jpg

今年の広告は、このようなイメージ重視でしたので、
実際の色目とは異なるところもあります。

今回の麹塵染もそのうちの一つですが、
今までとは、柄の趣も色目も大きく変わっていると思います。

例えば・・・

美しいキモノ06冬.jpg


美しいキモノ04秋・右.jpg


柄の変遷が分かります。

それでいて、
これらの柄は今でも人気のあるばかりです。

51+PtYFbNBL._SL500_AA300_.jpg
 →http://amzn.to/ann4NE

今回は、中になごや帯も載せています。
IMGP3375.jpg

他にも数本、記事内にも出ていますので、
ぜひ見てください。。

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2010年11月18日

御召三昧。。

京都に帰ってきても、まだ相変わらず、
堀川通りのイチョウを見ています。
IMG_3207.jpg
天気も良かったので、空の青とが絶妙。。

今日はその帰ってきた京都で上がってきた御召を
紹介します。

となみ織物でも、ずっと着物の製作を行っていて、
(雑誌でも発表しているので、ご存知の方も多いはず。。)
その中でも特に人気なのは、御召です。

以前、配色等を見ていたのが、上がっていて、
今日、一気にそれらを見ていました。

こんな感じです。

IMGP3949.jpg
薄地で縞柄の御召。

IMGP3945.jpg
濃い地で、揺れた縞の御召。

IMGP3943.jpg
縫い取りで、蛍ぼかしを入れた御召。

すべてが、帯を活かせるようにと心掛けて、
製作しています。

素材には拘り(経に三眠蚕)、色にも中間色、
生地は裾さばきが良く、風合いも絹らしいもの。

それでいて、着物とのコーディネートがし易い。
また、シンプルに徹した分、
価格的にもかなり手頃なものになりそうです。

上がってきたばかりですが、
今後、となみの御召は、この辺りの新作が
中心となるような期待をしています。

他にも、『作楽・御召』を作ろうかな?
と、今案を練っています。。

2010年11月17日

恒例になりつつある・・・。 札幌。。

今日まで札幌にいます。
昨日一昨日とイベントがあり、着物姿に囲まれて、
なかなか楽しい充実した2日間でした。

そこで、恒例になりつつある。
うちの帯のコーディネート。。

今回は、個性的な柄の方に協力してもらました。

こんな感じです。

Photo 11月 17, 11 50 34 午前.jpg
『神坂雪佳の世界』

Photo 11月 17, 11 37 44 午前.jpg
『紹巴ペイズリー』

Photo 11月 17, 11 05 39 午前.jpg
『総紗縫』

最後に番外編の自分の着物です。
何度か出てきたましたが、女性ものの小紋を
肩で継いだものです。

Photo 11月 17, 11 47 52 午前.jpg

明日は、再び京都でモノづくりです!

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2010年11月12日

着物日和。。。 小物でセンス。。

京都の市内のイチョウはこんな感じです。

IMG_3127.jpg
歩きながら撮った写真がいちばんキレイでしたが、
かなり斜めです。。

雨降って空気もスッキリ、天気もいいので、
黄色が光っています。

こんな時の京都は着物で散歩が最高です。


今日も打合せもあって、小物屋さんにいましたが、
この紅葉の時期を通り越して、早くもクリスマスでした。。

IMG_3104.jpg

微妙なぼかしが、色んなことを想像できます。
光り輝いているのか、
雪が降っているのか、外から窓硝子を見ているのか、
などなど。。

とても印象に残る帯揚げでした。。
(面白いし、UPしてもらって、いいよ。。
 と言ってもらえたので、ご好意に甘えて。。)

誰が見ても、クリスマスに見えるけれども、
そこまで前に出て、クリスマスクリスマスしていない。

この感じを帯にしてみたいなぁと思いました。。。


他にも、今まで何度か登場の『木花』。
IMG_3110.jpg
クリスマスとは違いますが、これもまた、
面白いセンスですね?。

やっぱり、着物って見ているだけでも
面白いですね?。

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