2010年02月22日
ここ
久しぶりに、今日はモノづくりにハマります。
往復、一日の中で書きためたものとか、
文庫本サイズのノートに2冊貯まってます。
分解して、モノづくりして行きます。
となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。
五代目日記 > 『日記』
2010年02月20日
今日は合間の時間を使って、今回の旅の整理をしています。
極力、目で記憶しようとしていましたが、
デジカメとiphoneを使って撮ったモノも沢山有ります。
この凱旋門の後は、時間の許す限り、
美術館へ行きましたが、ルーブルもオルセー美術館も、
写真撮影可能、他にも何かと自由だったのが驚きです。
ちょっとした余裕を楽しむのが、上手く、慣れている街だなぁ、と
そこは羨ましく思いました。
さて、ショーの当日は前回紹介しましたが、
ただ、衣装や髪型を見てもらったら分かるように、
セットするのに大変な時間がかかります。
(私たちは朝からずっと紋付です。)
出演者やヘアー、メイクさんを同じように、
その日は動いていたため、とても時間が空いていました。
ショー自体の中では黒子なので、
私たちは紋付袴着たら一応スタンバイ完了です。
となると、やはり着物で散策して、
着物の反応を直に感じにいく、
ということをしたくなってきます。
重量制限など考えると、当たり前の事なのかもしれませんが、
とにかくパリでは着物を着た人は、皆無です。
特に、シャンゼリゼ通りでは・・・
本当は御召で歩きたかったのですが、
紋付に袴で歩きに歩きました。
とにかく、見てもらう。
それがこの時の目的でしたので。
まずは、そのシャンゼリゼ通りから・・・
いつもいる京都とは、石の文化という点で、
見た目が大きく異なります。
ただ、空気自体は滞在中、ずっと懐かしい感じがしました。
歴史なのか人なのか、今でもわかりませんが・・・。
この写真に写っている日は、
後の日と比べると、ずっと人は少ないです。
それでも、歩いていると、手を振る人や、
遠くの方から、ジッと観ている人もいます。
工事現場の上から声を掛けてくる人も・・・
会場から暫く歩くと・・・
ヴィトンの本店です。
外見は、とてもクラッシック。
京都の知り合いから
『本店は着物着て行くだけで、物凄く大切にしてもらえるよ』
と言われていたので、ちょっと興味があって、入りました。
(京都にいるとき、あやしい話でしたので、確認です。。)
確かに、見せの方から
『Very Traditional ! , nice ! very nice !! 』
とずっと言われていました。
(仏語混じりだったので、細かい単語は分かりませんが・・・)
確かに、大切にしてもらえるなぁ~
と周りの対応との差にビックリしながら、
目的の凱旋門へ。
有名すぎる凱旋門です。
大きいものは出来る限り近づきたくなる、性格なので、
当然中へ入ります(この辺りピラミッド見た時と同じです)。。
螺旋階段を上り(ちなみに、50m)、
袴を気にしながら(この時も、裾踏んでます)、さらに上り、
途中の踊り場的なところで、ちょっと休憩。
日本人もとても多く、紋付見ると反応はさすがに、
驚愕という字が当て嵌るほど、驚かれていました。
『一緒に写真撮ってください』と何人の方からか言われましたが、
日本人とフランス人とほぼ同じ比率です・・・
印象に残っているのが、ある年配の日本の方から
『着物は日本の誇りなので、それをここで着てもらって、
それを見て、今とても嬉しいです。ありがとう。』
と言われたことです。
この日の目的が、海外の人に着物を見てもらう(特に男物)。
ことだったのですが、
日本の方からこんな反応を頂けるとは、
思ってもみませんでした。。。
これだけでも、個人的には来た甲斐があります。
そして、頂上へ。
パリの市内が見渡せます。
この凱旋門から放射線状に、
10数本の道が広がっていくのが、
綺麗に見えます。
ここでしばらくボーっとして、
見ているだけで気持ち良かったですよ。
(紋付とパリ市内全景、ピッタリと似あうようにもみえました)
そして、登った階段を降りて、門を下から、見上げると、
一面のレリーフが図案に見えてきました。。。
この後、ショーがあり、その後もずっとパリ市内を歩き、
夜遅くまで着物姿で通していました。。。
目標は達成したかな?
2010年02月19日
予想では、Wi-Fiで街中歩きながら、呟く・・・
と考えていましたが、全く出来ませんでした。。
ですので、まとめて何回かに分けて、総括していきます。
今回の目的は、『日本の文化』を紹介というもので、
伊藤若冲がテーマです。
美容業界のショーですので、西陣とは全く目線の違う
『若冲』を観ることが出来ました。
☆パリに持っていくもの
モデルさんに結んでもらう帯(4本)
陳列用・袋帯6本
帯を掛けるモノがないので撞木6本
それと、自分用の紋付袴
※撞木(しゅもく):帯を掛ける陳列器具
飛行機の『重量制限20Kg』の中、これだけを
持って行きました(もちろん手分けですよ)。
ショーが行われた場所は、あまり大きく無いのですが、
由緒ある会場だそうで、そこに入りきれないほどの人・人です。
(美容関係の方、会員300名~)
→後ろは立ち見がずらっ~と
ショーの内容は『若冲』をテーマにしたものです。
その中で、結ばれる帯は、白無垢、赤無垢にそれぞれ、
プラチナ、紹巴織と2種類を変わり結びで。
髪型も若冲をイメージさせるようなもので、
全体として、うちの帯が今までコーディネートした中で、
見たことがないような雰囲気が出てました。
私も紋付を持って行ったので、紋付袴姿で『若冲』ショーの間、
撞木を持って、帯を掛ける(黒子みたいなもの)を役目を
頂いたので、ただ観ているだけよりも、参加出来きました。
また、当日は、幾つかあったショーの中でも
最後を飾る『若冲』でしたが、最後には大勢の方から、
スタンディングオベーションを頂いたりもできたと、
本当に、いい経験をさせてもらいました。
おまけで、フィナーレで、
メゾンを付けてわざわざ紹介してもらったりと、
となみ織物的にも良かったのではないかな?
と思っています。
これが、今回のフランス行く動機になった、ショーです。
また、結ばれた状態の『若冲の帯』写真等を頂けるので、
どこかで紹介します。
次は、凱旋門で・・・編を。。。
2010年02月12日
明日から一週間ほど抜けます。
ですので、モノづくりに関して、帰ってきた頃には
『別感性になっている』ということで、今日は
なかなか新しいモノづくりには取り掛かれません。
今のところ、
モノづくりは確認作業するだけに、なっています。
『ちょっと寂しいなぁ』とも思っていましたが、
意外に、なごや帯が上がってきたりと、
配色の確認したりと忙しくしています。
問題は、持っていくもの。
若冲の準備はまだ『0』。
午後から進めれると思ってますが・・・。
他にも、帯を並べる撞木(しゅもく)を、手持ちで・・・。
帯を掛けるものというと、現地にあるものでも良いのでは?
と思い、提案してみたのですが、その撞木自体が珍しいから、
できれば持ってきてもらいたい、ということです。
(参考までに)
日本にいて撞木を見ると、『=展示会』と連想しますが、
観る人変われば・・・ですね。
さらに若冲以上に、自分の準備もまだほとんど進まず、
昨日『準備をしよう!』としていましたが、
まだスーツケースだけ引っ張り出してきただけです。
紋付も久しく着ていないので、一度出して、吊って
眺めていただけですし・・・
今日は、帰ってからの方が忙しくなりそうです。。
本当は御召で行きたいのですが、向こうの人から見ると、
紋付の方がお洒落という意見もあって、
『そうなのか。』と『まあ、やってみるか。』との間くらいの
気持ちで出発です。
どうなるでしょうね~。
と、今のところの話でした。
2010年02月10日
今日上がってきた帯で、
再び猫柄の総紗縫です(今度は猫ネコねこです。)。
→こないだのはコチラ
今までは、紹巴織で元が同じ図案の帯を織っていました。
今度は、その図案を元にして総紗縫に紋を改良されたものです。
全体を見ると、紹巴織のものとは、趣が異なっていますので、
なかなか面白いです。こちらの方が猫一匹一匹が立っています。
ちなみに、
一番手前の右の方の猫の目が見えます。
(『の』ばかりですみません)
ということは、この猫だけこっち向いているなぁ~。
という話になって、妙に感心していました。
明後日、この柄の作者にそこの所は、狙ったのか聞いてみます。
隣に流れている帯は、ヨットの柄の総紗縫です。。
→http://senpukuya5.seesaa.net/article/139121524.html
紋は、このとき完成したのですが、お腹柄とか、微修正で
一本上がってくるまで時間かかりましたよ~。。
こちらは、また後日。。。
できれば、結ばれたところを見てもらいたいなぁ~。
タグ: 総紗縫
2010年02月09日
そろそろ、パリ『若冲』の準備をして、
陳列する商品の段取りを行いたいのですが、
具体的に進むのが、前日になりそうです・・・。
今回は相当急ぎ足です。。
とにかく、重量面から今回は持ち物を減らして
紋付だけはきっちりと用意しました。
(紋付フルセットと帯で重量オーバーっぽい・・・)
向こうでは、ほとんどリハな毎日らしいのですが、
一日は紋付でブラーっとできれば、と思っています。
そんな準備のことが頭の中をヒュ~ンと横切りながらの
今日ですが、またヤヤコシイものが上がってきました。
柄は南蛮七宝なのですが、
今は言えない織り方に秘密が・・・
新しい織物を織る際には、織れるかどうか?、
織れても、予想通りか?、
などチェックする見本裂を降ります。
多くの人は、無地かそれに近い、意味を持たない柄で作り、
見本をとります。
最近、自分の場合、一番好きな柄で取るようにします。
そうすると、(無味乾燥柄よりも気が入ってか?)
上手く行くことが、多くなったような気がします。
ただただ、今回の場合は、南蛮七宝を使っても、
予想とは全然違うところに、到達してしまいました・・・。
本来の目的は失敗ですが、
また新しいモノ作りの出来そうな、違うところに
来てしまったことは、もしかして大成功かもしれません。
後、数日でこの感覚の忘れてしまわない、ところまで、
進めるかが、今週の課題で、今は課題だらけに囲まれています。
タグ: 南蛮七宝
2010年02月08日
意外にも・・・。
メルマガでフランスへ行く、と書いていると、
結構な反響がありました。
しかも、そのせいか朝に『仙福屋』スタッフから、
どこかでネタにするので、読者の皆さん用に、
『何か、プレゼントを・・・』と言われています。
『センス』が問われそうなので、
かなり困ってます・・・
(お菓子だったら、らしくないですよね。。。)
ちなみに、以前チェコへ行った時は、
物凄い高価なマリオネット買ってきましたし。
(これは周りの人から理解されず・・・)
今でもお気に入りで、
2体、天井に吊ってあります。
そういえば、まだ8年前というと、
このブログも書き始めていませんでしたね。。
(マリオネットはまた登場させますね。)
今週はこの『南蛮七宝』関係も、また少し動きます。
フランスに似あうかな?
タグ: 南蛮七宝
2010年02月07日
この帯は、昨日、話していた帯です。
昔に作った帯を、『今の自分ならこう作る』というものです。
(昔の元の帯は随分前なので、探し中です)
(難しいですが言葉で表現すると)以前のものは、
フォーマル掛かった感じで、ちょっと敷居が高いかな?
経に金糸を入れたり、地をカッチりと組んでいました。
昨日みたいな日に、パラパラ資料を見ていた中で、
この柄だったら、
『今の自分ならこうだなぁ→じゃ作ってみるかぁ。』
と製作したものです。
この帯を見ても、周りはあまり気が付いていないのが、
意外ですが、今度の評判は上々です。
ちなみに、この帯、夏も結べる帯です。実際には
もう少し透明感があって、さらにここには写っていない、
地紋が底にビッシリと入ってます。
唐獅子は、以前は金と銀で配色していましたが、
『この辺りが今の自分のモノづくりなのかな?』、
とちょっと思い返しています。
(こんな確認も、普段時間とってなかなか出来ませんし。)
この帯のシリーズは、自分のシリーズなので、
上手くまとめていきたいと思います。
明日の月曜日からは、色々と準備がありますので、
忙しい一週間になりそうです。
2010年02月06日
本日、となみ織物は棚卸が日曜日だったので、
土曜日の今日は振替休日でした。
そうすると、今日一日、何か得した気になる日です。
(仕事が嫌いなワケじゃないですよ~。)
で、普段の日に満足するところまで、
できていないことを、ゆっくりじっくり出来ます。
実際にしてたのは、①読みかけの本を読む、という所から
②モノづくりの打ち合わせでも、バタバタで
1時間も滞在出来ない小物屋さんに、
午前中+ちょっと、も長居するとか・・・(お邪魔しました。)
③随分前に作った帯をジッと見て、今の自分ならどう作るか、
と悩んでみたり・・・
最高の得した気分です。
先程までは、お客さんと一緒でしたが、
今は、マイケル・ジャクソンのDVD流しながら、
寝そべりながら、パソコンに向かっています・・・
(ちなみに、こっちですが。。)
これも物凄く贅沢です。
そんな意味で、
今日はある意味とても充実した日でした。
明日は、ちょっと上にも書いていた、
『今の自分ならこう作るモノづくり』で、
実際に製作したものを紹介します。
いつもは、想像だけで終わることが多いのですが、
そんな意味でちょっと面白い帯ですよ~。
風邪を治すためにも今日は早々に寝ます。。
オヤスミなさい。
2010年02月05日
社内は、風邪人だらけで、
今まで風邪引いたことのない人まで、引いています。
その多数に混じって、私も同じく風邪引いて
昨日から頭がボーッとしています。
その中で、上がってきた見本です。
実は以前同じコンセプトで織っていたモノがありましたが、
事情あって織れなくなりました。
人気作になりそうな小さな火種が燻っていましたので、
あれこれ考えて、一杯失敗していましたが、
なんとかもう一つ山を超えれました。
(柄見れば、気づく人も・・・)
前とは糸数や重量面が大きく変わり、
色をもう1,2色増やせそうなのと、
今回やってみたのですが、紬糸が通ります。
文字で書くと、大したこと無いのですが、
これは感動的に凄いことです。
(携帯にカメラが付いた時ぐらい凄いですよ。。。)
風邪気分は吹き飛びませんが、テンションが上り、
昨日から、今の今までモノづくりにどっぷりでした。
風邪の日は『とにかく一つだけに集中』が良いようです。』
ただ前も苦労した、配色にブンブン振り回されるのは同じ、
じゃじゃ馬でので、落とされないように付いていきます。
2017.01.03
五代目日記2冊目は、こちらです。 ⇒http://www.kyo-tonami.com/godaime2/…
2016.12.28
今日が2016年の最終営業日でした。この一年、本当にあっという間でした。 年末のモノづくりは抑え気味と言いながら、今年も最後…
2016.12.26
来年に力を入れていきたい、襦袢があります。さざ波の様な細かなシボが、生地全面に入った、手触り風合いの優しい白生地を使います。(生…
2016.12.23
2ヶ月に1度位の割合で着物姿を撮影しています(前回は月心寺)。今回も本社向かい、徒歩3分圏内での撮影でした。 天候は曇り、たまに…
2016.12.21
今年中には間に合いませんでしたが、間もなく完成の帯揚げです。 帯の意匠を使い、帯揚げらしく修正を掛けた図案の段階です。 ここから…