となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 『日記』

2009年07月03日

お惣菜とケルト文様。。

昨日、
経理士さんと打ち合わせをしていました。

いつもは、2人で静かになのですが、
昨日は4人(部長含む)和気あいあいです。

その2人会は、月に一回か、3か月に二回くらい
の頻度で行っていて、一つルールがあります。

『それは、同じ店に行かない。』

ということです。

そこには物凄い意図が・・・ということはなく、
単純に、京都の美味しいもの探しです。

昨日は、西陣から少し離れて、
六角西大路付近と、普段は通らない所です。
(なかなか分かりにくい場所ですよね?)

ちょっと変わったお惣菜屋さんで、
料理のメニューがありません。

ですので、
お惣菜がずらっと並んだ1階のカウンターで、
横に歩きながら(カウンターに沿って)、
注文をします。

昨日は特に2階だったので、
注文の時は、1階に降りていきます。


そんな感じですが、
とにかく一階はお客さんが一杯で
(2階はお座敷)、活気のあるお店でした。

ちなみに、テーブルの上はこんな感じです。
IMG_0132.JPG

『毎日来てもいいなぁ』と、
いうくらいの『お惣菜』屋さんでした。

今度は、うちのスタッフを連れて、
行きたいと思います。


と、普通の日記になりましたので、
今進めているモノを少しだけ・・・

しばらく、製作し続けていた『ケルティック』の
第一期最後の柄です。

以前の『ケルティック 十字柄』に続く柄です。
 ⇒http://senpukuya5.seesaa.net/article/121290306.html

前回の柄は、
紋図段階でとても満足の仕上がりでした。

配色後の織上がりも良く、発表が楽しみな柄です。

そして、この新しい柄も、紋図の段階で、
鳥肌が立っています。。

IMG_0140.JPG
 ↑紋図の一部ですが、質感が漂ってきます。

石のレリーフの柄をモチーフにしてモノで、
とにかく石らしい陰影を出したいと思っています。

イメージとしては、『冷たい石なんだけれども、
ずっと手で握って触って、少し暖められた石。』

という、とてもヤヤコシイイメージです。

今の紋の段階では、ほとんど言うことがないので、
細かいボカシを少し入れて、完成となりそうです。

今日は、お惣菜とケルト文様。
全く関係が無さそうな日記になりましたね?

iphoneつながりで、
思い出したかのように買った本ですが、

41XvL3xlsEL._SL210_.jpg

他にも、いっぱい本棚に並んでいます。
(人が見たら、どれだけファンなんだ・・・、
と言われそうな位、あります。。)

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51oMvGGStML._SL125_.jpg

モノづくりに行き詰った時で、
さらに考えてもこの方法では無理!

と思った時に、色んな人の言葉を見ていると、
いつの間にか、行き詰まりが無くなっています。

その言葉の一つに、このジョブスの言葉もあります。

単純に凄いなぁ、と思いながら、
パラパラと読むだけでも、やる気になるので、
お気に入りの本です。。

2009年07月02日

親ガメ、子ガメ

また、小出しです。

今日上がって来たモノを少し
紹介しておきます。

さて何か分かりますか?

IMG_0120.JPG


IMG_0121.JPG
一つは新作
もう一つは大幅な改良を加え、
親ガメ、子ガメみたいに乗せてみました。

間に合えば、メルマガに載せれると思います。
つい、先ほど上がってきた、超のつく新作でした。

帯の柄には千鳥格子

織は数千本の経糸を上下させて、
織り上げる織物です。

社内で自分の机の上に置きながら、
評判を聞いているのも、一つの仕事です。


2009年07月01日

しゃねこの生態。。

ちょっと前に紹介した、
そうしゃねこ(しゃねこ)』が大好評です。
(まだ社内のみの生息です・・・)

社内の色々な所にいます。

 例えば、1Fだけでも・・・

IMG_0104.JPG
 ↑専務の机の前

IMG_0103.JPG
 ↑経理PCに

IMG_0101.JPG
 ↑帯の仕立の受付辺り

IMG_0100.JPG
 ↑会社正面の受付マイク

IMG_0075.JPG
 ↑その他・・・

生まれても生まれても、貰い手がいるので、
社内、『しゃねこ』だらけになりそうです。。

2009年06月30日

大阪。。

久々に、大阪へ行ってきました。

途中、大雨でエライことになっていましたが、
夜には帰ってこれました。

昨日の日記で、『もの作りで大阪へ』
と書きましたが、まさにその通りの行動です。


ただ、大阪なので、京都よりも商売話が多いのが、
『やはり』と思われると思いますが、違う所です。
(景気の話が、いつもの5割増し位)

昨日の中心は、小物です。

帯と異なるモノでもじっと見ていると、
やはり帯作りにも活きてきます。
(草履は一種類、新しく考えています。)

昨日も『もらった!』と思ったことことがありましたので、
今日の考えるキッカケになっています。

IMG_0094.JPG
ちなみに、この黒い糸同士、並べて、
昨日感じたアイディアを活かそうとしています。

右と左違う色糸なのですが、これを使って・・・。

頭の中では上手くいきますが、さてさて。

ちょうど会社携帯が二年経ったので、
久しぶりに機種変更しました。

周りが多く持ち始めたiphoneに。

ce_which-iphone-3gs._V221644869_.jpg

意外に(失礼かもですが・・・)、
70歳くらいの職人さんが興味を持って、

文字や写真を大きくして、
『こりゃええわ~』

と昨日言われていたのが、
物凄く印象的です。。。

社内の若手には、
『使い切れません』という言葉が・・・

自分の中では
たまに、まず言葉では説明できない、

図案を書いてもらう時や、
自分で記録に残しておく時は、
(気分転換の時、)

には、とても良いものになっています。


ちなみに、ケースを買った方がいいと言われ、
買ったのがこのケース ↓
41hc63pygfL._SL210_.jpg

裏を向けると守ってくれる感が
あるので、とてもいい感じです。

見てると、さらにこれを入れるカバーが
帯地か何かで作りたくなりますね。。。

2009年06月30日

昨日の続き

昨日の、『世界に一本だけの帯』ですが、
評判はイイですよ。
attached.jpg
 ↑この柄です。 

この織り方は、経糸が表に出てきます。
(=経糸が配色を決める)

もし、配色を間違えると、経糸全部が無駄になる、
とても危険な織物です。

ですので、社内でも人によっては手を出さない、
出しても、今までの安全な配色で・・・

となってしまいがちな、織物です。

もちろん危険な分、いい所があって、
生地が手持ち糸の数から考えると、
信じられないほど薄い。

という特徴があります。
(他にも細かいイイ所も・・・)


前置き長くなりましたが、そんな織りを使って、
やってみたくなるのが、

『失敗しても、(気にせず)好きな色を使う。』

ということです。


そして、好きな色というと、
『南蛮七宝+光悦蝶』 蝶々の色、
C6EEC8DABCB7CAF5A3B3CBDC.JPG

『作楽:水仙』の色です。
ssImage2601.jpg


今まで、試し織しながら、合う柄を見ていましたが、
 ⇒http://senpukuya5.seesaa.net/article/122289164.html
昨日の柄と、もう一つがピッタリときました。

結ぶとなると、(配色の好みで)、好きな人にしか、
興味は持ってもらえないかも
しれません。

ただ、この帯で歩かれている姿を見てみたいです。

柄は、雪佳『海路』より。
自分の中で大事にしていきたい柄になっています。

一本だけなので、普通の配色よりも
少し割高になってますが、
それだけの価値はあると思ってます。


今日は、昨日大阪でもらったアイディア
形づくりをしていきます!

それについては
また、後ほど報告しますね~。

タグ: ,

2009年06月29日

世界に一つだけの帯

attached.jpg
世界に一つだけの帯を作りました。

詳しくは次回に。

もの作りで、今日は大阪へ行ってきます。
(今日は久々に携帯からのアップです。)

2009年06月27日

八寸の帯。

静かーに、織り続けている帯の種類があります。
タイトルにある『八寸』帯です。

お洒落モノ専用の帯で、となみ織物も
昔から織っていたモノです。

ただ、うちは袋帯がメインなので、目立たず、
なごや帯や小袋、丸帯など、の影に隠れています。

織り上げる数的にも、『八寸?』
というほどの、ほんの微々たるものです。

ですので、私一人で担当として、
自分の好きな柄だけを作っています。
(ですので、柄は偏っているかもしれません)

柄はシンプルなもので、多色使いでなく、

抑えたモノがほとんどです。

以前も少し紹介しています。

 ⇒http://senpukuya5.seesaa.net/article/104035476.html

   (これは南蛮七宝です。)

作っていて嬉しいことは・・・

『八寸を褒めてもらえる』
       =
『全部自分で関わった帯!』と思えることです。
(ちょっと心が小さいかもしれませんが・・・)

つい最近、来られたお客さんから、
この八寸については絶賛を頂きました。
(ありがとうございます)

今製作しているのが、下の織のモノです。
シンプルながらですが、織の状態を見て、
IMGP1867.JPG
(ケルトノット:ケルティックより)

『八寸やのに、きっちり織ってある・・・』
と言って驚かれていました。

初めてそんなことを言われたので、
こっちも驚きましたが・・・

とても微妙な褒め方で、
『他の八寸はどんなんやろ?』

と興味もありますが
とりあえずは褒めて頂きました。

『雪佳の海路八寸』もありますし、
このモノづくりはコソコソと育てて、
IMGP1868.JPG
いつの間にか、浸透している・・・
みたいな、シリーズに育ってほしいです。

こないだも、『あ~これこれ』
とこちらが、怖くなるくらい

褒めながらこの帯を買って行かれました。。。


八寸は細々とモノづくり、と思っていたのを、

『盛大にモノづくりしよかなぁ~』
と思ってしまいそうですが、

やはり細々と(特に海路は)、
初心でモノづくりしたいと思います。


タグ: ,

2009年06月26日

特殊な糸を使って、光らせているわけではありません・・・

特殊な糸を使って、
光らせているわけではありません・・・

こういう帯です。
IMGP1864.JPG

柄は、『海路より
小物でも人気の柄です。

今回の配色のポイントは、
トルコブルーです(見ればわかりますね・・・)。

シンプルな柄で、強烈な配色を行って、
もう一方の糸でそれを抑えて、まとめる。

というのを狙っているのですが、
最初は強烈に見えた色も、段々と慣れて、
良い感じの配色になっています。

評判も上々です。

チョコレートに似た濃い茶が、
トルコブルーを上手く抑えているようです。

これを他の織物でも応用が出来そうですので、
ちょっと今考えているものに使ってみます。

今日は、ちょっと横道に逸れましたが、
『配色日』になっています。

2009年06月25日

そのまた中間色って、どんな色なんでしょう?

今現在、
新しいシリーズを進めています。
 ⇒http://senpukuya5.seesaa.net/article/121882802.html
   (この織り方を進めたものです。)

名前は、後日発表しますが、
ケルティック
と少し近いコンセプトで製作しています。
(帯で見ると、全然違いますが・・・)

NORD2.jpg

いつもよりも多く目出し(試験織)を取って、
織・配色をチェックしています。

写真を実際の色目に近づけてみましたが、
中間色のまた中間を意識した色です。

そんなイメージをじっと考えながら、
配色をしています。

秋までには、10柄
少し出来ている予定で、
丸みの帯びた優しい柄ばかりです。

図案を詰めたり、紋図にかかったりと、
一日中、モノづくりで今の所、手いっぱいです・・・
(最近の、熟睡はこのお陰かもしれません。。)

カチッとした、シンプルフォーマルのアイディアも
ありますが、しばらくは取りかかれなさそうです・・・
(図案だけは、手元にあるので、
 頭の中でイメージを膨らませています。)

毎日、びっくりするほど進んでいる、とは、
言えませんが、結構いい感じです。

2009年06月24日

『そうしゃねこ』

こんなのが、できました。
IMGP1860.JPG
ある意味新作です。

この生地は、お馴染み『総紗縫』なので、
『そうしゃねこ』という名前を付けておきました。
(まあ、そのままです。。。。)

頑張って、PCのモニターにしがみついているので、
とても気になって、仕事PCには不向きです・・・。

ただ、スタッフ受けはとても良く、
今日は部屋に入ってくるスタッフの視点は、
ここに集まります

ちょっと真面目な話・・・

総紗縫の織物は、製織が難しく、
キズになる率が一番多い織物です。

そのため、織り手さん含めて、それに関われる
職人さんも一握りの方だけです。

キズになり、帯として難しいものは、
キズの部分をさけて、小物の製作(試作)
をすることもあります。

それらの積み重ねで製作してきたのが、
草履の花緒や、バッグ扇子日傘等です。

さらに、残りの生地も絹糸を使い、
職人さんが丁寧に織り上げて頂いたもの、です。

当然、大事に使います。
今回の『そうしゃねこ』になりました。

ただし、ねこには、その自覚がないのか、
下のねこを踏みつけていますが・・・
IMGP1859.JPG


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