2009年04月24日
総紗縫のモノづくり。 自分の考え方。
何度も書いていますが、
帯というのは、経糸の間を
横糸(緯糸)が通り織物ができていきます。
『総紗縫』は綟織といって経糸が交差する
少し特殊な織ですが、
基本は同じで綟織の一種です。
そんな総紗縫ですが経と横糸の変化
(表への出し方)を付けることで、
シンプルな配色をしていても、
奥行きを付けることができます。
例えば、↓
分かりにくいですが、
このアップの写真には今までと違った
新しい織の使い方(上げ方)が多く入っています。
それらを使って織り上げた見本裂です。
上げ方が増えると、表現方法が増えるので、
おもちゃをもらった子供のように嬉しくなります。
そんな気持ちで製作した(途中)帯。
特に楽しいのは、
例えば、黒、白という2色の糸を
織の加減、経糸の見せ方、横糸の出し方で、
グレーやオフホワイトに見えることです。
そうすると出来た色は、見る人、角度、天気、
光、場所、空気によって、表情を変えてくれます。
自分の想像通りに上げることができて、
ベースを作り、その上に色を入れていく。
(白に白、黒に黒を重ねるというのも、
奥行きを増すための色数の増加です。)
この辺りの帯作りは、
ケーキ作りと似ている気がします。
(ベース作った後に、飾り付けていく。)
来月は、この土台ができているモノを、
完成させていくことが多くなりそうです。
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