となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 『日記』

2008年12月06日

利休バッグ。。

こつこつ作り続けているバッグがあります。

皆さんご存じの『利休バッグ』。


バッグ作りの際に、様々な意見を聞きました。

A4が入るもの!
和洋どちらも!
持っていて邪魔にならないデザイン!

等々、他にも、
小さな可愛いもの!
着物に負けない目立つもの!

いっぱい頂きました。


もちろん、
小さく!A4の入るもの!

と相反しているものもありますので、
全部の要素を叶えたバッグは難しいですが、

要素を入れて、コツコツ製作中です。


皆さんの声を聞いていて、特にうれしいのが、
『この柄が好き!』という声で、

その次は、『縫製が綺麗!』というものです。

この利休バッグを作る段階にあたって、
様々な所に縫製を出し、一番満足できる所です。

帯地メーカーとして、100%モノづくりには参加し切れない、
ある意味お任せの部分ですので、本当に丹念に検討しました。

そんな所ですので、気づいて頂き⇒褒めてもらえた時は、
嬉しく思います。

SHOPのスタッフもそのことを知ってか、
縫製を見てもらいたいアピールをしてますね。。
ri-Q_top.jpg

この利休バッグも含め、今後も小物作りには、
帯作りとは異なった職人さんと製作していきますので、

拘りを吸収して、帯作りにも還元して行きたいと思います。
『真綿入り草履』からいっぱい頂けました。)

2008年12月05日

十何年ぶりかな?

天気が良かった昨日、
本社の4階で、帯等の写真撮りを見学していました。

081204_0957~0001.jpg
この写真は、パンフレットや商品紹介分を作るための
ものですが、非常に懐かしいです。

その時を、実際に見たわけではありませんが、
十何年前(もっと前かもしれません)の昔は、

写真撮りのために、外に帯を置いたり(滝の前とか)、
踊っている人の横に帯が置いてあったりと、

今見ると、不思議な空気が流れています


私たち含め、その感覚(流行)が一周回ったのか、
今見ると新鮮味があって、

スタッフ同士、盛り上がりながらの撮影でした

バッグも・・・
081204_1003~0001.jpg


本番の横で、少し邪魔になりながら撮っていました。
が、最終の完成品は良い出来になると思います。

上の帯は、周りの景色に馴染んで、

一瞬ですが、
一つの絵画のように見えたのが印象的でした。

2008年12月04日

2度あることは、3度ある。

今日は、図案展。

どんな図案が並んでいるか、楽しみにして
堀川通りを通って、南へ。

西陣織工業組合の中、6Fへ。

図案展会場は、図案がずらっと並び、
図案の先生は、窓の外をじっと見ている・・・?

一緒になって、外を見ていると、
堀川通りのイチョウが綺麗です。
081204_1344~0002.jpg
図案展のように、ずらっと並ぶイチョウ。。

ただ、どこかで見たような気が・・・
それに加え、これを書いた気もしたと思って、

以前の記事を読み返すと・・・
ありました。。。

http://senpukuya5.seesaa.net/article/69855994.html

ほぼ、同じ構図で図案展で。。


毎年、この時期が図案展だなぁ。
と思えるのと同時に、

こうやって毎回同じものを見て、『綺麗やなぁ』と
感動できるのも、素晴らしいなぁと思います。

その場で『去年も、同じこといってはりましたよ~。』と
鋭い突っ込みがあったのは、もちろんのことです。

今日は、面白い図案に出会えましたので、
ちょっと嬉しい日です。


遠くの山も

IMGP1502.JPG
紅葉です。

2008年12月03日

本社に若冲の間、出現! (2008年度版)

本社の展示場3分の2使って、
『若冲の間』を作りました。

となみ織物本社は、
普段、入ってもらえない所ですが、

3日間だけの限定の陳列です。

若冲の間1
 ⇒クリックすると写真が大きくなります。

若冲の間2
 ⇒クリックすると写真が大きくなります。

IMGP1485.JPG
 ⇒クリックすると写真が大きくなります。

社内はちょっとしたお祭り騒ぎで、
昨日一日は、バタバタとしていました。

来られた方が喜んで頂けると、
期待しています!

ちなみに、うちのスタッフは全員見に行って、
写メを撮って、楽しんでいましたよ。。

上の写真はホンの僅かですが、
それでも、少しワクワクして頂けると嬉しいのですが・・・

本当に素晴らしい柄ばかりですので、
柄・アイテムの増減はしながらも、

続けていきたいシリーズですね。

2008年12月02日

昼の話とは別個の柄について・・・

紹巴織で、織り上げていた『千鳥格子』
クマの後ろの柄です。)
kumasan2.jpg
(千鳥格子 『作楽より』)

再度、紋を変更して、経糸の多い織物へしました。

『千鳥格子』という、優しい感じを受け場合は、
クマの後ろのような紹巴織

ハウンドトゥース(またはドッグトゥース)=犬の牙
という場合には、この織がいいのではないか?
画像-0041.jpg
と思い製作してみました。

見た感じと風合いは、経糸の横糸のバランスから、
なかなかのボリュームと力を持ちました。

千鳥格子というより、ハウンドトゥースに
なったかな?と思っています。

帯(八寸)はもちろん、小物にしても良いイメージが
湧いてくるので、製作していきたいと思います。

その時は、千鳥格子ストアになるのか?
ハウンドトゥースストアになるのか?

さてさて、どうなるのでしょう?


画像-0050.jpg
堀川通りを朝通ると、朝日があたり、
金色に輝いた道になります。

今は、散るかどうか・・・
というギリギリのイチョウがとても綺麗で、

ずっと見ていても、いいかなぁ、と
思ってしまいます。

銀杏の下へ行って、上向いて、
写真撮りたいと、京都に帰ってから、

ずっと思っていたのですが、
そうこうしているうちに、

終わってしまいそうな堀川寺ノ内の
紅葉でした。。

2008年12月02日

『ある』~。

今日は・・・

見たいモノがあって、
京都の『ある博物館』へ行ってきました。

結果は空振りだったのですが、
帰り道、三条にあるカフェに入りました。

ちなみに、
うちの会社とずっとお付き合いのある社長とです。
(モノづくり的にもとても重要な人です。)

平日は、バタバタしていますので、静かなところで、
腰を据えて話をする。

自分の中では、あまり対話の中で、
モノやコトづくりするというのは、

苦手なタイプだと思ってましたが、
モヤモヤが少しはれた気がします。

それがなんやったかは、わかりませんが、

いつの間にか
新しいモノづくりが出来そうな環境が出来てきました。

今進めているものは、ある古い文様で
シンプルさの中に力を持った柄です。

今までも、どこかで取り上げられたことは、

あると思いますが、
自分なりに製作してみたくなりましたので、

参考資料に埋もれて、図案等を練っています。


『まあ、世の中知らんことばかりやわ~。』


と、心の中では、ずっとこんな調子です。

2008年12月01日

日々改良。

メーカーは、毎日毎日、新しい柄をかんがえて
モノづくりしていくのが、仕事なのですが

その中で、同じ柄を良くしようと『改良』することがあります。

実際は、元のモノを超えられることは、
あまり無く、再び元に戻すことも少なくないです。

モノづくりしている習性なのか、
それでも、試してしまいます。

良くやるのは、超が付くくらいの昔の『紋』(設計図)を
引っ張り出して来て、風化しそうな和紙紋図を、

直しながら(こっちはリペアの方)、糸の渡りなどを、
見直す(『こっちが改良』)ことがあります。

昔の方が通った後をなぞる様に、紋を見るので、
とても勉強になります。

全く改良する隙が無いこともあれば、

ほんとに少ないのですが、ミスを見つけること
(意図的にか、あじ?かも)もあります。

そんな時は、その当時製作した人の意図を考えつつ
改良を加えていきます。

前置きが長くなりましたが、

少しずつ織っては、
販売(僅かしか織れないので月産限定。)している、

南蛮七宝の八寸も少し『改良』してみました。
 http://senpukuya5.seesaa.net/article/99457024.html

 ↑この時から比べて、地を変えました(意図としては立体感増)。
  (一色増やして、同色を入れました。) 

 
南蛮七宝

微妙な変化なので、

しかも自分で製作した紋ですので、
良くなったか、どうかというのは、判断付きにくいですが、

新旧並べても、社内で好みが分かれるくらいのレベルには
達しているようです(ホッと一息つける瞬間です)。

これが実際結んでもらう方から、
どのような評判になるか・・・


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2008年11月29日

今日が切り替え点です。

この前の新しいモノづくりは、組織・配色面で、

今日考えていたのが、
『柄』・『使い心地』面
です。

詳細は、今言えるほどカチっとは固まっていませんので、

後ほどなのですが、

シンプルな柄にシンプルな配色。

それだけは、決まっています。

ただし、織的には拘り、見た目以上に
色は使い、柄も細部までこだわりを!

というのは、どこまでいっても変わりません。

柄は、今起こしていますが、
今日の頭の中を覗けば、妄想の塊になっています。

忘れないうちにそれを形にしようと、
メモをとったり、イラストに残しているのですが、

満足いかず、周りからすると、
『今日は落ち着きないよなぁ』

と思われていた午前中だったと思います。

紋屋さんにある程度は、『形』を伝えたので、
昼からは、落ち着き、

新しいことを始めるために、会社机の周りを
ば~っ!と片付けました。

これも周りから見ると、
『いったい、なにが起きるんだろう~?』

と思われていたかもしれません。

いつもこんな感じで、切り替え点を作って、
環境を変えて、モノづくりをしています。

後は、ゆっくりと寝て、起きれば
真っ白な状態からできる!(はず・・・)

明日から、早速取り掛かりたいと思います。。

また、途中経過はお知らせしますね。。

2008年11月28日

これから進む御召づくり。

御召で織り上ったばかりのモノです。

これは、袷はもちろんですが、
単衣の季節にもピッタリな風合いに色目になりました。

唐長お召1
 ⇒遠くから見ると、『無地』に

画像-0037.jpg
 ⇒近くから見ると、瓢箪ですよ~。

柄は、唐長柄の小瓢箪です。

瓢箪の意味は、6つ集まると
むびょう(たん) ⇒無病

音が一緒なのと、
種子が多いので、子孫繁栄となります。

遠くから見ると、
無地に見えて、近いと、どこか可愛らしい小さな瓢箪。

柄に、意味が無かったとしても、とても好きな柄です。

織り上げてみると、思っていたよりも幅が出たので、
男物に着てもいいな、、と少し私用で狙っています。

出来が良いと、自分で着たくなってしまうのは、
いつものことですが、それも大事ですよね~。


 ※最近は、また緑にこだわっていますので、緑色に・・・

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2008年11月27日

新しいモノづくり。 配色替え。

画像-0034_001.jpg

上の本は、
先日、図案の話をしている時に、
話題なったものです。

ペラペラとめくっていくと、
中には、染・織生地をそのままペタペタと貼ってあり、
その柄を見ながら、次回作を構想しています。

こういった本は、普通の印刷本よりも、
1ページ1ページの重みが違うので、
一枚一枚めくっていくのが、とても楽しい本です。

『この色、良いなぁ~』

一枚めくる

『こんな糸の使い方かぁ~』

一枚めくる

『派手やね~。』

まためくる。

そんな繰り返しです。


では、ここから具体的に柄を作るのか?
と言われると、ほとんどありませんが、

こういった色目や触った生地の風、
柄の印象が、どこかで活きていると思います。

そう言っているうちに上がってきたのが、
(以前の配色違いですが、)

この柄です。

画像-0038.jpg
 ⇒ベージュ地から濃い地にしました。

地色変更だけで、イメージがコロッと変わります。

何色か見本で取りましたが、
一番気を使ったのが、上の色目です。

一番上の本の流れからいうと、
『今までの経験の積み重ねできた配色です。』
と、紹介するのがいいですね。

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