となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 『日記』

2008年10月27日

さてさて、なんでしょう?

今日は、風邪を引いて、夕方からダウンです。

それまでは、調子良くバタバタと動いていました。
(今は酸欠かもしれませんね?)

今、ちょっとしたものを製作しています。
無くても困らないですが、あったら便利なものです。
花緒留みたいなものですね。。)

↓これです。
俵型

俵型、みたいな・・・

紬の帯地を使ったものですが、
中には、真綿が詰まって、

パンパンです。

さて、何に使うものでしょう?


今日は早く寝ます。。

2008年10月25日

頼んでみると、本当に大盛り

午前中から、小物屋さんと
雨草履の打ち合わせをしていました。

雨草履
『仙福屋の雨草履』

世間に、あまり無いのかな?

雨草履
の評判は、とても良く新しい柄も見たいと
言われます。

通常の草履にカバーを付けるのではなく、
完璧に雨『専用』の草履ですので、

雨ぐらいの水分に対しては、完璧な防水仕様です。

裏のゴムもそうですし、カバーも固定式、
花緒にはコーティングをしています。

一番手間がかかるのが、その中でも、
帯のコーティングで、少し特殊な技術が必要で、

職人さんは非常にすくないです。
(今お願いしているところは、廃業されました・・・)

もう数柄増やしたいとは、思っているのですが、
思うようにいきませんで、どうするか?

評判が良いものほど、こんな風なので、
困るのは少なくないですが・・・

解決策が出てきた所
で、

新しく製作している小物を見て、
(これは近々発表します)

それについてで盛り上がっていたら、
いつの間にか、お昼になっていました。

昼御飯を一緒に食べに行き、
行った四人勢いで同じものを頼むと、
081025_1208~0001.jpg
大盛り~。という感じです。

男四人でこの写真を撮ってるのは・・・

少し異様な光景だったかもしれませんが、
モノづくりのいい話もできましたので、

良いですよね。。。

このお店は、西陣の真ん中にあります。

洋食屋さんで、海老フライ、白身魚フライ、ハンバーグ、
チキンライス等など、たまに無性に食べたくなります。

この辺りを散策すると、
まだまだ西陣らしさを味わえる場所もあります。

生まれてずっと住んでいますが、知らないところが
まだまだあるのが、この街のすごいところです。

2008年10月24日

散らばって遊びまわる千鳥。。

『夢でみた』柄を帯にしてみました。

覚えていて印象に残っているものは、
二つあります(両方とも千鳥です)。
IMGP1379.JPG

そのうちの一つです。

こんな映像です。

『モノ凄く大きく、カラフルな縞柄の千鳥が、
無人島(典型的な小島)をテクテクと歩いています。

そしてある時、大きな千鳥が飛びたとう!とした時に、
失敗して、木にぶつかってしまいます。

その時、大きくてカラフルな千鳥が、爆発して、
そこら中、
空も地面もいっぱい、小さい千鳥だらけになって、

グルグル回りながら、遊びながら飛びまわる。。。

しばらくした後は、どこかに飛んでいく・・・』

そんな千鳥の夢を見ました。

そして、帯にしてみました。
 ⇒以前紹介した時は、夢と配色が合うか悩んでいました。
  (とてもとても難しい!)

黒バージョンと一緒に、まずは一本完成しましたので、
ホッとしています。

不思議なもので、千鳥がカラフルなのを覚えてはいますが、
背景が夜(黒)だったのか、昼(白)だったのか?

さっぱり覚えていません。。。
(さすがは夢です。)

もう一つは、また近いうちに紹介します。

2008年10月23日

帯締めの組む職人さんと・・・

昨日は夕方から、帯締め組んでおられる方が
京都へ来られたので、お話をする機会がありました
(女性の方です。)

この茅ヶ崎へ行った時にお会いした方です。
 ⇒http://senpukuya5.seesaa.net/article/104276159.html

あまり機会もありませんので、
今現在の『となみ帯』を見てもらいながら、話をしていました。

様々な話をしている中で、
いかにこの技術を正常な形で残していくのか?
というテーマは出てきます。

帯を織る職人さんの間近の場所で、この職にある以上、
同じ問題点へ突き当ります。

一度無くなると、元に戻すのは難しいモノばかりですので、
少しでも多くの良いモノが残るように、

モノづくりを行っていきたい、と強く思います。

普段もいつも片隅で思っているはずなのですが、
このようなキッカケで、思い出すように、なるのが反省です。

『仙福屋』で依頼している帯締めがあり、
途中までの組見本を見せて頂きましたが、

苦心されているのが、見るだけでジーンと
伝わってきます(色々な新しいことが入ってます)。

完成する前に、絶対良いモノができる、と
確信できました。

多分、一生もののものに、なりますよ。。

2008年10月23日

夜空に浮かぶ月?のような・・・ 帯留、登場。。

黒の上に乗せると、ポツンと夜空に光る月のように・・・

とても綺麗です。

先日製作した、硝子の帯留とは、
異なる無機質な感じを受けますが、

スッキリとしたカッコ良さがあります。
向こうむき兎
硝子とは、対極という感じです。


メタルの上からロジウムで加工していますので、
光も不自然でなく、奥深い色目のモノです。
IMGP1382.JPG
裏も、しっかりと帯締めを受けてくれます。

今のところ、
販売は未定なのですが似合う三分紐と

コーディネートして並べたいなぁ~

と思っています。

2008年10月22日

革の風呂敷2 中に入っているものは・・・

以前も紹介しました、革の風呂敷です。

革の風呂敷ですので、中に何が入っているのか?
というと・・・
f1-3.JPG
(ちょっとお洒落な感じです。)

風呂敷にも見えず、革にも見えない状態です。
f1-2.JPG
広げる素材感を感じ、
『革』というのがわかります。

f1-1.JPG
クルクル。回していくと。

IMGP1368.JPG
少し何か見えてきました。

広げて見ると・・・

中身は、紋図でした。
IMGP1368.JPG
『鯉図』

まだ、マス目の上に乗っているだけですが、
十分迫力は伝わってきます。

伊藤若冲の墨濃淡だけで描かれた、
微妙な表現を織りへ、再現+再構築していく

作業が今から始まります。
(ここまで来ると、時間的にはそう掛かりませんが、
頭をフル回転する作業です。)

この柄は、『若冲の間』に加わりますが、
何か一つ、遊び(崩し)を作りたいですね。。。

2008年10月21日

若冲の間1。 葡萄唐草を羽織った姿を想像すると・・・


先日、
上がってきた若冲をモチーフにした着物です。

若冲の図柄の中でも、印象的な葡萄唐草です。

直接目では見えない部分ですが、

最大の特徴は、
すべて手で描かれているところです。
(型を使うのでなく)

若冲葡萄1
視点を引いて全体を見渡すと、

一つ一つの葉に
生きているような躍動感を感じます。

蔓も筆記体で描かれたように、流れのある
柔らかな線です。

この着物の持つ独特の雰囲気は、

若冲の構図力と、

唐草の蔓など、
先端まで描かれた細部への拘りによるものだ
と感じていますが、
若冲葡萄2
手を通されて、

この着物を着られた時に、着られる方との
相乗効果でどんな雰囲気が生まれるのか・・・

それも、とても楽しみなモノの一つです。

着物としての図案は当然ありますが、
同じ職人による同じ素材でも、

全く同じものはできない
 =一つの『作品』としても、完成度の高い着物です。

『間』の一つが少し埋まりました。

2008年10月19日

評判良くて、ホッとした兎の小紋。

昨晩に、水戸→新潟へと移動してきました。
明日昼くらいまでは新潟にいます。

昨晩は、PCに入った図案を見ながら、
『たまには、こんな時間もいいなぁ』

と思いながら、いつの間にか寝ていました。

昨日からの着物は、今年初めて手を通します。

何枚めかは、わかりませんが新しい着物は、
いつも、ドキドキしながらです。

以前にも紹介していた、この着物です。
(7月に)

081019_1518~0002.jpg
(自分で撮ったので、写真が曲がってます・・・。)

いい評判を頂いたので、
その意味だけでも作ってよかった~。

と今は満足しています。。。


反物の幅が狭く、裄が少し足らず、
肩の所で継いでいます。

柄は、
遠くから見ると、少し柄の入った小紋程度にしか見えず、
近づくと、『兎だ!』

『しかも、耳と目がピンク!!』

と驚いて頂けます。

これは実は女性物なので、肩で継いでいますよ。
というと、皆さん『へぇ~』

感心してくださいました。

この着物は別としても、

男物のちょっとお洒落な着物を
少しずつ作っていって、

芸人さんや何か特別な時に着るのが、

男の着物というイメージを少しずつなくしていきたい、
と思います。

社内では浴衣を着る会というのはありますので、
今後は『着物を着る会』というのを作って、

自分たちのためも含めて、周りの方に見てもらえるように、
していきたいですね。

『男物着物って珍しいですよね。』
と言われるたびに、思いますので、

次は、行動に移ります!

2008年10月17日

革革。。

先日『私物』で、頼んだものが、出来上がり
届きました。

『仙福屋』にも、置いてみたいと思うような
風呂敷です。

『革』の風呂敷なのですが、
IMGP1357.JPG
普通の革とは異なり、
表面に少し凸凹が付いています。

そのために、一手間掛けて、
革に型押しをしています。

そして、さらに限界まで皮が漉いてあり、
持っていても、革?

という感じです。

色目も考えて、2色の革をつないで
コーディネートしてあります。

反物を包んでみても、違和感なく、良い感じ・・・
というのが漂ってきて、周りに見せたくなってきます。

IMGP1359.JPG

普通の革風呂敷もありますが(それも珍しいですが・・・)、

そこで止まらず、さらに良いモノを作りたい
という想いはいつでも勉強になります。。


2008年10月15日

天才?

以前、
ミニ帯留(『瑞玉』兎バージョン)をここで紹介していました。

http://senpukuya5.seesaa.net/article/107309059.html

そのニューバージョンが、
つい1時間前に完成しました!

出来は、かなりいい感じです・・・

 向こうむき兎 唐長

以前も書きましたが、

この方の技は、天才です。
(女性です。)

当然すべて、手作業で一つずつ兎の形を作り、
耳も付け・・・(全くの硝子だけの状態から・・・)

と、惚れ惚れします。

今のところ、非売品なのですが、
人気が出そうです。

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