となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 『日記』

2008年08月21日

希少な帯。

現在製作を進めている唐長『南蛮七宝』

お陰様で、評判は上々です。


まだ、改良を加えて続けていますので、
販売も受注も受けてはいませんが、

あるお客さんから、一本だけ見せてほしい
織りあげた帯がこの帯です。

17.jpg
ですので、まだ一本だけしかない角帯です。
(少し前に製作した紬も一本だけです。)

はるか昔から日本に伝わってきている柄ですので、
薄い色濃い色と、離した配色をしてもそこまで奇抜になりません。


以前も行いましたが、着物に合わせると・・・

そこに帯が主張しているのか無言なのか、わかりませんが?

不思議とピタッとはまります。


それは、小物でも同じですので、不思議です・・・。


となみ織物HPでも、
少しずつ紹介をして行こうと思っています。

 ⇒http://www.kyo-tonami.com/gallery/artists/nanbanshippo/index.html


作り手としても、大事にしていきたい、
今から楽しみなブランドです。

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2008年08月19日

以前、メルマガでも紹介していた。

今日は、こんな帯が上がってきました。

総紗縫をじっと眺めていて、思った帯です。

総紗縫は、何度か紹介している通り、

裏と表を選んでいただくことができます。
そして、表は濃い地、裏は薄地という選び方が、

人気のある選び方です。


ただし、以前紹介したホタル金魚(未掲載)は、
『表、合わせ易く、裏、遊ぶ』

または、

『裏も、表も、遊ぶ』
というつもりで製作しました。


このお盆中に出来上がった帯は、その延長上です。
(写真は下にあります。)

去年の9月にメルマガで書いていた、

『大津絵』 (この時は織りは、紹巴織です。)

を総紗縫にしました。

080818_1507~0001.jpg
『総紗縫:大津

ちなみに大津とは、

元々東海道の宿場町である大津で生まれたもので、

飛脚から鬼のような、馬などの動物まで、

多くのテーマを持った民画です。

最初の仏画から変容したもので、
信仰の対象として旅人に売られ、画題も広がり、

旅人の護符的な役割も果たした柄です(メルマガから抜粋)。

出来あがりを見て、

好き嫌いの激しそうな柄がモノトーンになり、
さらに、クセが出てきて、

良い感じ?に仕上がっています。

もし総紗縫見られたら、この柄を探してもらいたいですね。

色糸をあまり使わず、シンプルな思い通りのものができたので、
今日は、満足の一日です。


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2008年08月18日

一度リセットして・・・

今は、
お盆の明けた会社にいます。

『最初は、みんな休みボケだろうな?』

と思っていたら、
全然そんなことなく、テキパキと進んでいます。

そして、私の方は休みで間が空いたので、
途中止まっていたモノづくりが、

スパッと頭から消えて、

休みの間、ああでもない、こーでもないと、
やりたいことリストの方だけ残っています。
(実は、困ってます)

ただ、悩んでいても仕方ないので、

ここで仕切り直して、
今日から再度、モノづくりしていきたいと思います。


それと・・・

この八月、お盆明けから、
帯作り以外でしていくこともあります。

それは、
以前茅ヶ崎へ行った時に話していたことです。


職人さんによると、

『組紐』は・・・

大陸から伝わり、
日本で改良されてきた『組紐』が、

生活の中に入り込み、日本人の様々な生活の変化によって、
使われ方も巻物や刀剣や甲冑、冠など様々に形を変え、

生き残ってきた。
その組紐が、生活の変化によって無くなりそうになっている。

ある組は、帯締めの流行が過ぎて、安物が出回り、
売れなくなって、無くなりそうになっている。

そんな内容の話でした。


『仙福屋』では、今後そのような帯締めも扱っていきたい
と思っています。

製作数は、ほんの僅かしかできませんが、
組見本を見ていると、今から楽しみです。
(今のモノでも、十分に少ないのですが・・・)


その時見せていただいた組見本は、
40年前の手で組んだものです。
080818_1026~0001.jpg
(昨日、組みましたと言われても、信じますよ。)


組はそのままで、『仙福屋』らしさを考えたいと思います。


今年後半も
様々頑張っていきます~!


2008年08月15日

空を・・・

普段、あまり見ない時間に、空を見ていると・・・

いい夕暮れが・・・

夕暮れ

それだけなのですが、

夏バテして、

一日、充電しています。

2008年08月13日

お盆休み・・・

お盆休み中の方も多いと思いますが、
私はこの間に、溜まったものを整理しています。

それは、本や映画など、一部書類です。

『読みたい』、『観たい『』、『後回し!』

と思って、ストックしておいたものを
ばかりです。

振り返りながら、少しずつ整理しています。

読みたい本が山のように、小説から、
図案集までジャンルもバラバラです。

そして、一番多いのが、

あれ作れば・・・。

こんなのほしい。。

できるかなぁ。。。

と書きためたメモ、ノートや写真など。

こちらは、何年も溜めていたので、膨大です。
 (整理できていない、一番古いのが、エジプトです。)

それは、こんな前です。→エジプトへ行ったときへ


そこからですので、整理のやりがいは、物凄くあります。


もし、いいアイディアが埋まっていたら、

『エジプトらしい柄から帰ってすぐではなく、
2~3年こなれたような柄?』

ができると思います(わかるようなわからないような説明です)

ので、そんな柄を見たら、今回の日記を思い出してください。


こういう時に、意外にいい帯ができたりしますので、

『溜まる』、というよりも、『貯まる』の方が正しいかもしれませんね。

2008年08月11日

休み前。

となみ織物は、

明日から、夏休みです。


その前の日は、大掃除

今日ですね。


ですが、まだ始まっていません・・・

今見ていると、まだまだ始りそうにない感じがします。


そのバタバタしている間に、

良い『縞の柄』が数柄できそうなので、

休み前最後のモノづくりをしています。
 ⇒この雰囲気が評判が良いですよ~

京都のお盆休みは、大文字があったりと、

なかなか良いものなので、ぜひ着物着て、

京都へ来てくださいね。

ちなみに、大文字は、16日です。

それでは、休み明けまで!
(日記は、更新しますよ~!)

2008年08月09日

今日はCMで。。

今現在、

となみ織物HPの新しいコンテンツを打ち合わせしています。

その触りになるのですが、

『木田安彦の世界』

近日登場予定です。


今後は、HPの充実も図っていきますので、

お楽しみに!


かなり面白い案(奇抜な)が出てきますので、

今からワクワクしています。

ある意味モノづくりの感覚ですね~。


となみ織物は、12日から17日までがお盆休みです。

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2008年08月08日

ざ、きょうと。

昨日までの二日間、地方から来られたお客さんと、

京都巡りをしていました。

080806_1319~0001.jpg


ほとんどが、西陣界隈です。


ただし、いつものことながら、京都に住んでいるよりも、

地方から来られた方が、相当良く知っておられます。

上の写真は、図案家さんの近所なので、

知る人ぞ知る的
なところです。

080806_1317~0001.jpg

今日は、南蛮七宝のことも含めて、

南蛮七宝3本.JPG

力を頂きに唐長さんの修学院のお店へ。

一杯頂いてきました<m(__)m>

また、モノづくりで形にしていきたいです。

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2008年08月07日

雨なので~。

この所の京都は、夕立ちが凄まじいです。

昨日の夕方も、ものすごい勢いでした。

雷は鳴るわ、雨で前は見ないわ、です。

雨
(最近、雨を撮るのが好きになっています。)

その雨の中、

タイミングよく完成したのが、

『仙福屋の雨草履』です。

雨草履

こんな雨が降っている中で、完成したモノですので、

『雨草履の中の雨草履』になってほしいです。


そして、そして、

この雨草履、特徴があって、

ちょっとあり得ないこと試してみたので・・・

と、語っていきたいのですが、

商品説明になるので、またの機会に・・・

 ※とてもとても満足いく出来上がりです。


興味のある方は・・・
 ⇒http://senpukuya-web.open365.jp/Category.55.aspx

2008年08月06日

茅ヶ崎へ

昨日は、雨に引っ付いて来られながら
茅ヶ崎へ行きました。

そこでは、手組の帯締め職人さんにお会いしていきました。

帯締めの職人さんは、
海外モノ等に押されて、ほとんど残っていないそうです。

そして、話を聞いていると、日本に千数百年残ってきた『組紐』の文化が、
消えていきそうなのを、強く感じました。


話の端々に、『なんとか、残していかないと・・・』
という言葉が何度も何度も出てきて、それが強く印象に残っています。


組み方を交えた帯締めについて、お話を聞きました。

『台の上を糸を巻いた『玉』が回ろうとするのを
手で支えておく、それを感じた時が一番、組目が綺麗です。』

と言われていました。

以前伊賀へ行った時に、台の上で必死に玉を回していたことを
思い出し、苦笑しながら、

なるほどなぁ、

と最初から最後まで感心しっぱなしです。

帯締め

帯締めの組について、

一本一本、由来や思いを聞き、

アンテナを精一杯伸ばして、

出来る限り吸収してきましたので、

今後の帯作り等にも、生かしていける、と思っています。


今、小物を扱っているのは『仙福屋』ですが、

この職人さんに組んでもらったのが、『仙福屋の冠組』。


同じ『冠組』と名前が付いていても、

手で組んだのは、最高のモノは、ほんのごく僅かしかありません。


この日に、職人さんのお顔を見ることができたので、

そのこだわりと、希少さが今まで以上に理解できた気がします。


西陣も全く同じ状況ですが、いいものを製作するための

技術とセンスを少しでも多く残して行きたいと思いました。

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