となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 『日記』

2008年07月20日

普段は出ない深夜。。

京都から、

車で往復何時間か、走っていましたが、

ほとんど外に出ない時間なので、

見るもの見るもの、新しく見えました。


暗い間はずっと車で、明け方になると、

4:30くらいから、太陽の陽が射し込むあたり、

最高に良い感じでした。


帰ってきた早朝の京都は、

人も全然いないので、

あまり行かない、通っても人ごみの中の

平安神宮を通り、

駐車違反にならないけれども、間違いなく、

昼間だったら、停めようとも考えない所に

車を停めて、

しばらく鳥居などの景色を眺めていました。


写真も、いろんな所を撮ってみました。
平安神宮

後から見ると、

いつもの平安神宮になってしまうので、

少し残念ですが、

それでも、たまには

早朝出歩くのもいいかもしれません。


さっきまで、寝てしまったので、

早朝起きた意味が・・・

とも思いますが、

今日は今から、バリバリと頑張ります。

2008年07月18日

昨日・・・

大勢のお客さんに来ていただいて、

うちのスタッフが話をしていました。


帯を作る思いと、柄の説明です。

いつの間にか、上手くなったなぁ

と感心して聞いていました。

帯のことをよく知っているのではなくて、

どれだけ好きか。

というのがないと、同じ話をしていても、

伝わりません。


聞いておられる方も、

最初は全く興味がなさそうな、

また分からない、というような雰囲気でしたが、

10分もすると、

話につられて、頷いておられたのが、

嬉しかったですね~。


話をすると多くの場合に言ってもらえる、

帯作りの仕事って、本当にいい仕事ですよね~。

とか、私も若かったらやりたかったなぁ、

頑張って残してくださいよ~。

というような言葉です。


昨日もそんな言葉を大勢の中の、

ほとんどの方から、

言っていただきました。


本当に嬉しいです。


祇園祭中ということもあって、

京都の全景の見られる『京百景』の紋図など、

見てもらいましたが、
門外不出の紋図です)

スタンディングオベーションが起きそうなくらい、

感動もしてもらったようです。

080609_1041~0001.jpg
代わりに現在製作中のモノを・・・


人に伝わる話ができるようになった
(技術ではないですもんね。)

良かったなぁ~と、褒めるチャンスを

逃したので、

ここで褒めておきたいと思います。


ということで、

たまにスタッフを褒めてみました。

2008年07月17日

着たい!

今すぐにでも、着たい!

という着物が上がってきました。
(自分のモノです。)


袷なので、あと数カ月、
しかも真夏を超えないと着れませんが、

とても着たい着物です。


畳紙から出して、広げてみて、

羽織ってみて(袷なので、やっぱり暑い)、

社内を歩いていると・・・

『良い柄じゃないですか~』

と声をかけられます。

多分、こんな状態に見えている、と思います。

男物 小紋 兎2

『ちょっと近づいて、見てみ。』

と近づいて見てもらうと、

『なんの柄ですか?』

↓こんな状態に見えていると思います。
男物 小紋 兎

『???』


さらに近づいてもらいます。

男物 小紋 兎3
『!』


『ウサギですか!』


とそこに至るまで長い過程がひつようですが、
少し驚きがある着物です。


女性ものなので、裄に関しては、継いでもらっています。


後ろから、『男性用の小紋やね~。』

と言われたので、

今後、『男性用の小紋』、

周りに流行らせたいと思います。


かなり期待です。


P.S 兎の耳はピンクです。

2008年07月16日

後ろの柄、組み合わせ。

ほぼ、毎日モノづくりや社内のことについて

打ち合わせをしながら、仕事が進んでいます。


今回は、HPの打ち合わせで、

出てきた意見があります。

それは・・・

後ろの背景を変えたり、

他にも色々と遊びましょう!

という意見があり、

早速、変えてみると・・・

花緒留めベアー

以前、紹介したクマの花緒留も

こう変わります。

kumasan.jpg
『千鳥格子+クマ』


なかなか雰囲気がでてきて、

クマまで、キリッとした表情に変わるような

感じです。


本物より良く見せよう、というのは、

問題だと思いますが、

本物に近づける表現をするというのも、

大事だなぁと、一人で写真を見ながら

いいアイディア探してます。

2008年07月15日

できた~!

できた~!

と思わず、声を上げた織物です。
 ⇒http://senpukuya5.seesaa.net/article/102356129.html

以前、七夕の時に途中経過をお知らせしていた、
織物です。


あの段階から、打ち込みを変えたり、
素材を変えたりしました。


ちなみに、打ち込みというのは、

一寸の間に何回筬を打っているか?

と思ってもらえれば、大丈夫です。

多いほど、絹糸が詰まっている、そんなイメージです。


この数を減らせば⇒柔らかすぎ

増やせば⇒かたい!

という感じで、一番落ち着くところを探すのも、

モノづくりの一つです。


今回は、素材とのバランスを見るのに、

一番、時間がかかりました。

ムジで何本もボツにしてしまったので、

いつもよりも、苦労していたと思います。


それが、これです↓

まだ、目出し(試験裂状態のこと)ですが、

ちょっとホッとしました。

アユ 雲竜

↓メインの柄は、もう少し後日で。。。
080714_1341~0002.jpg


実は、さらに良かったことがあって、

この裂が上がってきたときに、生地の一部分を見て、

また面白そうな織が作れそう?

新しい素材ができそうな、

そんな雰囲気が漂ってきました。


京都は祇園祭のど真ん中で、西陣の町中が静かです。
(西陣のお客さんのお客さんである、室町の問屋さんは休みなので)

今のうちに、
モノづくりを集中してやっていきたいと思っています。

2008年07月14日

ちょっとしたブーム。

となみの帯地を使った、バッグですが、

形等で、悩みながら、定番というものを一つずつ

作ってきました。


そして、今、ちょっとブームになりつつ

あるのが、この形です。

バッグ」01.jpg.jpg
『仙福屋の利休バッグ』


何も説明しないと、

『普通の利休バッグ!』、と言われそうです。


確かに、形は定番の通常の利休バッグのように見えます。


ただ、ほんの微妙なバランスを変えました。

置いている時や持った時、持ち手の長さ、

『仙福屋』風に、アレンジをしています。

用途は、ほぼ和専用ですが、

最近は密かに、このバッグ人気が出てきています。


このバッグに使う生地や配色を管理している、

私でも 『えっ、もう全部売れた?』

という、くらいの密さですが・・・


和専用のバッグですが、

見ていると、落ち着くバッグです。


写真の紗の瓢箪柄が、特に社内では好評ですよ。。。

2008年07月13日

カフスボタン、仙福屋の


昨日は、依頼していたモノが上がってきたとのことで、

小物屋さんへ打ち合わせも兼ねて、

受け取りに行ってきました。


こう見ると、『仙福屋の瑞玉』にも見えないこともないのですが・・・

カフスボタン1


カフスボタンです。

並べて、

写真を撮ると、足みたいに見えます・・・
カフスボタン2

このぐらいの角度から見ると、

キノコに見えないこともないですが、

カフスボタンです。

カフスボタン3


私が以前作ってもらった、

ドクロのとは、兄弟みたいなものです。


スーツに、帯留の硝子で製作した、

カフスボタン、お洒落かもしれませんね!


さらにプレゼントなど興味のある方は、
こちらへ

2008年07月10日

南蛮七宝:硝子

とある会話の延長で、


『南蛮七宝の帯留が見たい・・・』

というお願いをして、

製作してもらった帯留です。


硝子を使って、文様を出すというのは、

大変難しい(そうです)。


作る前に、話を聞いているだけで、

『これは、無理かも・・・』

と思ったモノです。

南蛮七宝 帯留


南蛮七宝帯留 横から
↑ぎりぎりまで、文様が入っています。

まだ、試作段階ですが、

なかなかお洒落さもあって、

人気が出そうな帯留です。


ちなみに、大きさは、

『仙福屋の瑞玉』

と同じ大きさなので、可愛さもあります。


帯を作っていて、よくそんな柄が思いつきますね、

と言われることがありますが、

この帯留に関しては、

よくこんな大きさのところに、文様を作り出せますね。

と、感心して見入ってしまいます。


この南蛮七宝のアイテム群は、

今までと少し違った動きになりそうです。

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2008年07月09日

経の織物、作り。

『今は、経の織物を製作しています。』

と書いても、『経の織物』というのが
分かりにくいかもしれません。
(大きく分けた織物の中では、経錦といいます)

まず、基本的に織物は、経の糸と横の糸(緯糸)
とを使って織ったものです。


そして、織物の『表面』には
経糸・緯糸が交互に出てくるので、

もし、経糸⇒、横糸⇒の場合、
織り上がりの見た目はグレーになります。
(黒色+白色=グレーのような感じ)

これが原則。
(厳密には、糸質等々により大きく変わることも・・・)。


そして、
となみ織物内で主力となっている紹巴織は、

緯糸で経糸を包み隠す織方なので、
上の黒白の例で
いうと、白色になります。

そして、今製作しているモノの場合。
ちょうどその反対の、『黒』になります。
(ただし、経糸に数色使えるので、ただの一色ではない。)

言って見れば、経糸が
帯全体の色目を決める織り方(組織)です。


横糸(緯糸)で色を出す最大の特徴は、
色が調整し易く、
様々な配色をし易いところ。

その代り、何も考えずに設計図(紋図)を書くと、
帯が、重くなり結びにくくなる。

経糸の織物だと、とにかく余分な糸は通さないので、
軽く薄くなる。その代り、多彩な色使いをするには、
頭を捻ってひねって、作る必要あり。

と、全く正反対の織物です。


もちろん、
モノづくりする時もその織方に合わせて、
頭の切り替えをしながら、
製作していきます。


そして、まず一柄目は
『太子間道:たいしかんどう』という柄です。


聖徳太子に由来を持つ、
柄と言われていて、、

千年以上歴史を持つ、定番中の定番のモノです。

ただ、配色をグレーベースに配色をすると、
千年経った今でも新しい感じを受けます。

経錦 太子間道

もちろん、経の織物なので、

『とにかく手に持っただけで軽く感じ、
結び心地も素晴らしい~!』

と評判を頂いてますので、

今後大きな期待を持てる織物です。

経糸が擦れ合って、
絹ずれの音が鳴る、ということから、
名前は、『鳴錦(なるにしき)』といいます。

ぜひ、音を聞いてもらいたい帯です。

それと・・・

昨日アップする予定だったのですが、
京都の七夕の空は・・・

夜空
分かりにくいですが、雲しかありません。。

記憶の中で、
七夕の夜が晴れた記憶が、
ないなぁ?



2008年07月08日

ああ

昨日の結果です。

夜空


うっすらと、星が見えたので、

撮ってみましたが、

みえません・・・

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