となみ織物の五代目のブログです。『帯』や『織物』を作るメーカーですので、内容はモノづくりが中心になっていると思います。自分で読み返して結構納得することもあります。

五代目日記 > 『日記』

2007年12月24日

メリークリスマス!

今日は、

クリスマス・イということで、

それにちなんだものを探すと…

あまりない…

と、見回しながら、

ありました!

伊藤若冲 雪柄 粘質系
『クリスマスツリーに雪。』

では、なくて、
(見えなくもないですか?)

『伊藤若冲の世界』より、

製作した帯です。
(未発表です)


もちろん、

クリスマスシーズンのみ、

結ぶ帯でもありませんよ!


この図柄を帯にしよう!

と思ったのは、

この若冲の『雪』に惚れたからです。


機会があれば、

本物か画集を見てもらいたいのですが、

とにかく、惹きつけられるモノがあります。


そのイメージを

帯で、上手く表現できているか?

よーく見て下さい。


サラッとした、スッキリ系の雪ではなく、

ネトぉ~

とした粘着状の雪です。


絵を見ている時、

この雪にやられてしまいました。


変な日本語ですが、

雪が生きているように、

イキイキと見える。


帯製作のテーマとして、

かなり注意したところです。


自分としての出来は、

金糸を使ったり、経糸の上げ下げを工夫したり、

普段とは、違う方法を取りましたので、

相当不安でしたが、

抜群でした!


こう書いていて、

クリスマス話だったはずなのに…

話が、帯になり、反省です<m(__)m>


雪の結晶の帯説明にしておけば良かった??

2007年12月21日

こんなもの初めて!


ほとんど、

毎日モノづくりをしていて、

『とにかく、拘ってみよう!』

『おっ、こんなアイディア試してみよう!』

『今日は、振っても良いものが浮かばない~!!!』
(悩み…)

などは、よーくありました。


ただ、

『絶対、何月何日までに、完成!』

という時間の区切りがあるモノづくりは、

したことありません。


今は、それを『一柄』しています。
(その経緯は、置いておいて…)


しかも、コスト的なことも言われているので、

なお、初めてかつ、なお大変です。。


話をもらった時は、

モノづくり恐怖症か~?

思っていましたが、

今はこれ自体が、

『一つやってみるか!』

という新しい挑戦のようなものかな、

と思ってます。


上手いこと行けば、
(満足したものができれば)

皆さんに、宣伝も兼ねて、

見て頂きたい、と思います。


時間もコストも決まっていますが、
(制約がありますが)

となみ織物として、

素材、色・柄、質感、などは、

当然落とすことなく、

作っていく。

難しいですね~。。
(とにかく、とことんシンプルに)


これが終わったら、練りに練った

帯作りをしたくなる、と思います。

それまでは、違う頭を使いながらのモノづくりです。

そして、時間は過ぎて行ってます…。

2007年12月20日

専務業、終了です。

http://senpukuya5.seesaa.net/article/73471822.html

となみ京都スタッフに

一人一人、

話を聞いていきました。


当たり前ですが、様々です。


印象に残ったことも、数多くあるのですが、

一つは、

モノづくりからは離れている部署でも、

『モノづくりがしたい!』

という声です。


『じゃ、やってみるか!』

と返事しました。


ちょっと前までは、

モノづくり恐怖症の人もいたことを考えると、

うちの会社も変わったなぁ、

と思います(もちろん、良い方向に!)。


ちなみに、モノづくり恐怖症とは…

図案一つ、紋図一つ、染め糸

どれを取っても、

手間とお金が掛かっています。


数百万掛かるモノもありますし、

桁が変わるモノもあります。


そんな中、帯を作る、というのは、

考えるだけで、手が止まってしまう、

ざっと要約すると、そんなことです。

聞いた時は、

『へぇ、そんなモノか~。』

と思っていましたが、

『よーく考えてみると、

自分の中にあるものでモノづくり、

というのは、確かに怖いかも知れません』

内面は、こんな感じです。
↓ ↓ ↓

『そう言えば、最近実験的なものばっかりかも…』

『配色も、変かなぁ…』

『今の図案は、…』

『…』


それも含めて、モノづくりは、

楽しいモノですので、

やはり明日から、

モノづくり励みます!

2007年12月19日

しぼしぼ

 

 
アップ紗2.jpg

いきなりアップの写真です。


この織物は何に見えますか?

ちょっとシボ(しわ)があって、

織り目は斜めに走っているように、

見えます…


そうすると、この織物は~。


と、社内で聞いてみても、

意外に正解まで、たどり着く人は、

少ないです。。

この織物は、

実は、『紗』なのです。


何が違うかというと、

素材です。


横に入れる糸を、少し変えるだけで、

こんな社内スタッフですら、

『???』

となるモノが織り上がります。


これに、一手間加えると、

シボの面白い、

巾着へ

巾着.jpg


同じく、一手間加えると、

ちょっと見かけない、

絹のクッションへ。

紗のクッション.jpg


実は、この素材、

こうやって、今見てみると

素晴らしく良く見えますが、

実は、素材が失敗のところから
(ほとんどミスに近い)

出来あがったモノです。


もちろん狙ったワケではないですし、

真剣なモノづくりの結果です。


そう考えると、

真剣なミスも捨てがたいですね。


社内でも、

『かわいい~。』

と声が上がるアイテム紹介でした。。


それでは、専務業へ。。。

2007年12月18日

明日は、恒例の面談です。

明日は、

モノ作り・その他の仕事は、

少し横へ置いておいて、

面談があります(明後日も一部)。


この面談が、来ると

『もう年末かぁ~』

と思ってしまう、

そんな年賀状やボーナスにも並ぶ

大きなイベントです(自分の中で)。


さて、

誰とするかというと、

と京都の社内にいるスタッフ人です。
(本当は、全員したいのですが…)

前回は、

一日6時間ぐらいしていました


最後の方まで行くと、

頭がボーっとしないでもないですが、

かなり良いことに、普段は聞けないような、

ダイレクトな話も聞けます。

もちろん、一対一で行います。


お互い変な緊張をしつつ、

微妙な空気の流れで、

自分についても、

『あ~、どうだったかなぁ?』

と話を聞いていると、

『そうそう!』

と頷けることが数多くあります。


一年にそうあることでもないので、

今年のモノづくりを振り返ってみようか、

と思っています。


そんなことで、

明日は、専務業に徹します!


今まで、年末に一年を振り返ることってしなかったなぁ、

と思いながら、ブログを書いてみました。

年ですかね~~?


 

2007年12月15日

イメージと合わさる帯。

 
sora.jpg
 
先日、車を降りてドアを閉めた後、後ろを向くと、
こんな景色が目に入ってきました。
 
イチョウの木と朝の光が、良い具合に映えます。
 
 
『このまま図案にしたい・・・』と思い、
その日の夕方になるのですが、その時、図案展で見た、
図案がイメージ通りのモノでした。
 
枝が方々に伸びて、それが、光を浴びてる。
(見た瞬間、鳥肌が・・・)
 
金と銀、 それを混ぜ合わた色の3色で、
表現してあります。
 
木と背景のコントラストは、シンプルな地紋で表現して、
上の方には、仄かな青が飛んでいる。
 
そんな図案です。
 
 
今日は、会社は休みですが、
その図案とにらめっこして、 出来上がりのイメージと 格闘しています。
 
どんな空気を持った帯になるか、 楽しみです。
 →(完成へ
 
 
 
 

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2007年12月13日

もう春。

春号、打ち合わせ&詳細手直し、

終わりました。


前回の『うらも、おもて』から
  →http://senpukuya5.seesaa.net/article/68835327.html


相当変わります。


そして、同じくらいインパクトを受けて、

頂けると思います。


掲載シリーズは、

『染織美術館』(せんしょくびじゅつかん)。

新シリーズです。


独特な柄の帯を3本並べています。


ある映画を見ていて、

ふと、思いついたデザインです。
(どんな映画かは、ご想像にお任せします)


発売は、まだ先ですが、

どうぞお楽しみに!

先日、お客さんと食べてきたお店です。

昭和の香りたっぷりな雰囲気のお店で、

頼んでいないのに、色々なモノが出てきました。
(多分、サービスでしょう??


最初は刺身、次も刺身、その次も刺身、‥‥
やっさん.jpg

それから、煮込みに行って、焼きに行って、おでんで…

すべて、お肉です。


久々に肉料理を食べましたので、

元気になりました!
(次の日、もたれるかも…)


京都で外食も久々だったので、

聞きなれた、京都弁に囲まれて、いました。

2007年12月11日

研究熱心。。

しばらく、出張で京都を離れていましたので、

社内で色々なことが進んでいました。


企業秘密の書けないことから、

書けてもあまり味気のないモノ、まで

様々あります。


その中で、

『へぇ~』ということがありました。


それは、職人さんの取材がしたい、

というものです。


あまりに普通に接する機会が多いので、

意外なほど、意外です。


(職人の)みなさん、

取材などは苦手かも知れませんが、

どうぞよろしくお願いします。


続報は、また書きます。


どんな話が出てくるか、私も楽しみです。


今から、久々に京都で、お客さんと

ご飯を食べてきます。


こちらも、明日写真付き?でアップします!

それでは、行ってきます!

2007年12月10日

『京都』

京都へ帰ってきました!


12月初めての京都で、

行きは紅葉真っ只中。


今は、
枯れイチョウ.jpg


冬に突入していて、

京都らしい『ピン』となる寒さです。


久々の本社です。

『久々だなぁ~~』

やっぱり、

『京都はいいなぁ~~』

と感慨にふける前に、

会社の机を見ると、

すぐに現実に、引き戻されます。


書類は、山・山・山なのです。


まあ。
それは、いいのですが、

途中で置いていた図案や

モノづくりが一段落で済んでいるもの、

配色確認、をせずに出てきた帯、

次の春号の話などなどなど

『どうやったかなぁ~??』

と思いだすのが大変です。


いつもは、思い出すのを諦めて、

もう一度最初から、やりなおします…
(今回もそうしています)


時々、

資料や織りたてホヤホヤの裂地を見て、

しかも一番気になっていた帯の配色を見て、

『ちょっと前の自分って、何を考えて作ったんのやろ?』

と、自分の思考を再度探り直すのも、

なかなか面白いモノがあります。


京都の朝焼けです(少し現実逃避中…)。
京都 朝焼け.jpg

2007年12月09日

『ストン』

ある意味コーディネートの師匠、

といってもよい人と、一緒に新潟にいます。


会場にいる空き時間を使って、

あれやこれやと、帯着物を合わせていきます。


もちろん、着たい人の好き好きですが、

ピタッと、着物と帯(帯締め・帯揚げ)が、

はまる時あります。


音で表すと、『ストン』という感じです。


その時は、ちょっと嬉しいです。


そんなコーディネートを二つ、

紹介しておきます。


『夢二の着物(桜散らし)+引粉織(菊菱丸紋)』

コーディ1.jpg


『若冲(砂糖鳥)+おじや麹塵染の着物(三色ボカシ)』
コーディ2.jpg
http://senpukuya5.seesaa.net/article/42441345.html
⇒この帯です。

上は写真なので、

世界的な巨匠の絵画を写真で見るように、

本物の質感・迫力は、減っていると思いますが、

それでも、『ストン』です。

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