2015年09月28日
若手ものづくりを遠くから見守ろうと思っています。
帯づくりに関わろうと思えば、いろんな段階があります。図案書く(草案も含む)、意匠図作る、織る、整経する、糸染める、などなどモノづくりにいろいろとあります。
自分たちがいう『ものづくり』は、上に挙げたモノづくり工程の全体をある程度漠然と捉えつつ、自分のイメージした帯を形にすること。それが昔から今までの自分が考える帯づくりです。いろんな考え方があって、『そうじゃない!』と言われるベテランもおられますが、漠然した捉え方に様々なレベルや程度があるので、新人や若手からすると、どこまでがモノづくりか?が掴みにくい所でも有り、(仕事としても)取っ付きにくい部分です。また、業界の常識からすると新人や若手にモノづくりさせるというのは、ほとんど見られない、ベテランの聖域っぽい所もあり、私でも『普段会社ではモノづくりをしています。』というと他社のベテランの方からは疑いの目で見られたりもします(苦笑)。
となみ社内では、そんな疑いの目を向けられかねない位の年代の若手が中心になってモノづくりを進めています。毎日、恐ろしいほどユックリの進行具合なので、近寄り過ぎて口を出してしまわないように気をつけながら、見守っています。また、今回は今までの1柄作って(Facebook等でも出していました)『モノづくり』。そんなレベルではなくてが、となみ織物の中で一人で立てるブランド作りです。
帯作りだけでだめで、着物や小物を含めてコンセプト諸々も作っていかなくてはいけません。やはり口を出したくなるので(笑)、今のところはアチラから声を掛けてくるまで、そのブランドの中の僅かな部分(小物つくりのサポート)をしながら(ちなみに先日帯揚げ作りの担当を頂きました。)、時々大きなモノづくりの方もみたいと思います。
経験が無いとムリとか周りから思われ、『やっぱりそうか』と自分でも思ってしまって、結果が出なければ止めてしまう、それではあまりにも才能が勿体ないのです。失敗しても少しずつ積み上げて、根気強く続けてモノづくりしていくのが、帯づくりでも大事ですので、そこで潰れてしまわず、多くの人に好かれるモノに育てていってもらいたいです。
遠くからですが、楽しみです。