帯を作る上で心がける大事なことは、
大きく分けて三つあります。
それは、
『色・柄・組織』です。
新入社員は、帯づくりに携わる際、
夢に出るくらい、この3つにうなされるはずです。
(もし、となみ検定があったら、絶対出題されますね~。)
改めて言うと、
一つ目、『色』
そのままで、配色のことですが。
簡単そうで、三つの中で、
最後まで一番踏ん切りが付かないモノです。
最後のさいごまで、
『もうちょっと薄い方が良かったかなぁ・・・』と、
言っていることもありますね・・・
二つ目、『柄』
個人的に色よりも悩みますが、
意外にも、この柄で行く!と決まったら、
進みやすいモノです。
(そんな人を見ると、少し羨ましく思いますが。。。)
上の二つは、その帯自体の見た目を決めるもの、です。
そして、『組織』。
帯地の風合いや結び心地、等々です。
組織と書くと、何か良く分からなくなりますが、
経糸と緯糸(横糸)の組み合わせ方のことです。
(平たく言えば、織り方。)
帯づくりには、この三つがとても重要です。
いつも、この3つのどこかで自分の作りたいものを、
自分の色が出てくるものを、目指しています。
今日は、『色』ついて、です。
総紗縫の中で、人気のある柄。
というほど・・・
どうですか?
この柄は、唐長柄を意匠に製作したモノで、
白地の方は発表済みです。
濃い地が上がってきたばかりのものですが・・・
全く違う柄に見えてしまいます。
シンプルな柄は、配色を変更すると、
全く別なものに、なります。
モノによっては、別の図案?
と思ってしまうことも、あります。
特に、写真のような
唐長柄というと、何度も書きましたが、シンプル。
(流石に数百年の淘汰生き残ってきただけあります。)
上に、挿す色を変えるだけで、柄の性格まで変わってしまう、
やはり『色』は、最後まで悩みます。
今回の濃い地も出来上がりには、満足ですが、
白地が評判良い分、
黒地がどういう評判を受けるかも気になります。