2017年3月 7日 22:30

昔むかし、ある小売り屋さんに言われました。

『袋帯よりもなんで名古屋帯を作らないのか?』

『その方がコストも安くつくから、お客さんのためになるはず。』

そのときは『少しそうかもしれない。』と思って、ちょこちょこと名古屋帯作りをしました。

『コストを安くして。』という言葉が頭に強く残っていましたので、織り組織に工夫(打ち込みが少ない織物を作る等)、また意匠には『縞や横段等』を使い(紋で意匠は織らない)ました。もちろん、糸などの素材面、織りの技術などの質は当然落とさずでのモノ作りでした。

そして、結果はというと・・・
書かずとも予想できそうですが(苦笑)、あまり良くない。。。

一定程度は『この柄が気に入ったから。』とウケましたが、言われたことに対して、行ったモノ作りとしてどうだったか?というと、失敗に近かく、うちのモノづくりには、あまり求められていないことなんだと、その時の記憶として残っています。

そこから随分経った今、また名古屋帯を作っています。
帯の形は『八寸名古屋帯』と同じでも、今度の中身はとなみ織物らしいモノ作りの延長で行っています。

そして、つい最近、上がってきたモノが『CelticCeltic』。

L1001189 (1).jpg

となみ織物でも代表的な紹巴織、そこに紬糸を通し、製織したモノです。
最近ちょこちょこ登場する、新しい織り組織を用いています。

まだ、(身内以外)ほとんどお見せすることが出来ていませんので、柄の雰囲気、配色、風合等。これからみなさんに見て頂くことを楽しみにしています。

今年は、こんな名古屋帯情報が増える予定です。

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