2017年5月28日 23:27

試しの小千谷手もみ絹上布。初袖通しの着物/大阪滞在2日目。

モノづくりの段階で、何回か登場した小千谷の着物です。
 →https://goo.gl/e8Xqex

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『小千谷絹手もみ上布、初反』

末と言ってもまだ5月。夏が来るのはまだまだ先なのですが、今日は単衣をすっ飛ばしての二つ向こうの季節の先取り、夏物を着ています。この着物地は今までも製作段階で紹介している、手もみ小千谷絹絹上布です。今日、袖を通した感じでは、私が今までの着た着物の中で、一番軽く、さらさらしています。

仕立て前の反物段階では、通常の反物と比べて巻も太く、少しゴワゴワしていたので、『もしかして着にくいかもしれない。』そんな懸念もありましたが、今日初めて袖を通してみての感想は、全く問題なく着れてしまいました。というものです。ゴワゴワどころか、かえってこれからの季節過ごしやすいと思ったくらいです。さらに、着心地チェックだけでなく、重ねて着てみた感触、例えばこの着物の上に紗の羽織を羽織ってみて、モサモサしないか(モサモサチェック)等を厳し目に判断しても、問題なしです。いい意味で生地段階はわからないもんです。

とくに、今回のモノが一番最初の一反を仕立てしたモノでしたので、しつけ糸を取り、一番最初に手を通すときは、制作の際の記憶が溢れてきます。たとえば、職人さんとの会話。板に張った白生地の上に型を置く。染料を入れた時、生地を通り抜けた染料がそのまま板に付いてしまう。その染料が他の邪魔をしないように・・・最大限の注意を払う。この工程は普段であればほぼ無いので、一旦染める度に技術的にも大変だし、気持ち的に数を作るのは、無理。と実際に言われたことなど、この着物を続けてつ作っていけるのか?そんな不安に覆われながら、モノづくりを進めていたこと。等、ワーッと思い浮かんできました。

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今のところ、一反を完成させるための様々な問題も、ほんの僅かだけ改善して行ってます。また今日は、皆さんからの反応がかなり良好でした。この生地の不思議な透け感にもかなり注目を受けていました。今まで山ほど、着物を見てきた超ベテランのスタッフからも『その生地なに?』『触ってみていい?』『他の色のないの?』と興味津々(試験が終わってから2反目に入ります。)それだけでも報われたような気がします。

まずは初日は良好です。

あと明日からもチェックをしていきます。特に最初の一反ということもあって、モノづくりの段階で多大な試行錯誤の分、完成までに相当余分な時間が掛かっています。そのため、もしかして生地に負担、無理が掛かっているかもしれないので、着心地だけではなく、耐久性も含めてのチェックもしていきます。しばらくはこの着物を酷使していきます。

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