2017年9月 4日 21:16

いったん一区切り/チューリップ本仕立て

1本目の帯に芯を入れて仕立てしたもの(本仕立)が上がってきました。


IMG_2022.jpg
CandyCircus/チューリップ(紹巴織)一本目』


この『本仕立』については、いつも書いてしまいます。本仕立てをすると、芯が入った袋帯はちょっとだけボリュームが出ます。織りたての頃と少し雰囲気も変ってイイ感じになります。こんな風に、①丸巻き(織たてホヤホヤ)→②仮仕立て(裏地が付いた状態)→③本仕立(帯芯が入る)の順で◎。

このCandyCircusの帯づくりで苦労した点は色々とありますが、特に帯からそれが見えにくいものはというと・・・、柄のサイズです。どんな意匠にも生ずる問題ではありますが、特にお太鼓柄の場合、小さ過ぎると何か物足りない感が出ます。迫力不足にも陥ってしまう。反対に、大き過ぎるとお太鼓に収まりきらない・・・=大雑把なイメージ。

柄や織によるところもありますので、一概には言えません。
今回のこの柄に関しては、ギリギリまで大きく。帯巾からはみ出なかったら大丈夫。くらいのサイズ感をイメージに文作りしました。結構これも難しい問題ではありましたが、上手く行っていると思います。何十回と、意匠図前に紙で何度もチェックした結果ですので、まずは一安心しています。

IMG_2024.jpg

(お好みの問題もありますが)このお太鼓におられる方を全面に入れてしまうと、お太鼓が大きくなり過ぎるので、凡そほぼよいお太鼓、作り手から考えてサイズを撮ってみました。あくまでおススメですので、どんな結び方でも大丈夫です。

そして、裏地には気球のグリーンバージョンを配色。
前回の記事から10日ほどで本仕立てを上げてもらっています。)

IMG_2020.jpg

表地、裏地ともに、染めモノではなくて、織物で表現しています。実際に手に取って、風合い、立体感、色の作り方、着物との親和性などなど、ぐっと顔を近づけて、皆さんには色々とチェックをしてもたくなるほどの自信作です。

ちなみに、この帯の初公開は、9月20日から26日まで京都大丸 美術画廊にて。
舟田さんの作品とともに、初公開させてもらう予定をしています。

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