2018年10月 1日 21:00
まず一歩から。唐長文様で。
この襦袢裂地。
となみ織物では大変人気のある襦袢地です。
紗で織られた紋紗の襦袢です(世間で言う紋紗とも軽さ風合いが全く違う。)。
染め襦袢全盛の中では大変珍しい襦袢です。
いま、取り掛かったばかりのものは、この意匠を唐長文様『角つなぎ』で
制作しようしています。
織物的に色糸を入れて、柄を織るわけではないので、
基本的に意匠を表現するために使えるのは3つの織り方のみ。
一つは、当たり前の『地』。
2つ目は、『紗目』。透けが強い部分です。
3つ目は、一番ボリュームがある『繻子上げ』。
この3つを上手く使いながら、目の錯覚が起きるように、
上手く文様を織り成すのが、今回のモノづくりの要諦。
唐長文様なので、単純に考えてしまうと、2つの上げ方だけで十分ですが、
そうするのではなくて、目で見える文様以上に何をプラスするのか?
の部分は、実際に唐紙や板木を見ないとなかなか理解できない部分です。
そのため、この襦袢を一緒に作ろうとしている関係者には、
みんな一緒に唐長さんにお邪魔して、感覚掴み体験を近々実施する予定です。
良いモノづくりができるように、時間は掛かりますが、
進められる、まず一歩を出したいと思います。
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