2020年3月24日 21:30

織と染め/南蛮七宝の襦袢

糸を染めて、それを織り込む文様を織りなす先染めの織物。
それと、白糸で生地を織り上げてから、あとから柄を染める、後染めの染物。
言葉は似ていても、モノづくりは真逆、全く異なります。
そして、今制作中なのは南蛮七宝襦袢。後染めでつくります。
まず、白生地を織ってから、色柄を染めていきます。
今回の課題は『織の帯の色を染めで出したい。』というもの。
モノづくりの性質が異なるため(生地感や透け感が異なりますので・・・)、
ピッタリ全く同じにはなりませんが、雰囲気を似せる努力をしています。
今回の染め見本が第一回目(4色)。
IMG_4889.jpeg
一番近い色を帯地を比較すると・・・
IMG_4891.jpeg
(まだまだ遠いです)

後染めの方は少し赤味が強くて茶系。
先染めの帯は青が、地から透ける織物(二重織)ですので、それも加味しながら、
全体の色を淡く、色を寄せていきます。
ただ、単に色だけを寄せていくと、全体の雰囲気が遠くなることも良くありますので、
あくまでイメージと雰囲気を頭に浮かべながら、全体を似せていく仕事です
並べると、一色は違って見えても、全体のイメージがそっくりになる。
そんな不思議なモノづくりです。

<<前の記事   次の記事>>

検索

LINE@はじめました
友だち追加

最近の投稿

五代目日記 一冊目