2020年11月13日 21:00

【南蛮七宝のコート】仙福屋の御召で単衣仕立て

仕立てに出ている反物を見ていて、今年後半、特に目立って人気なのが、仙福屋の御召をつかったコート。御召の柄は色々とあります(数えてはいませんが、おそらくが40柄程度はあります。)、その中で目立つのは南蛮七宝。そして、仕立ては単衣。

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この単衣仕立てというのも着物ルールの単衣とは違って、軽く・持ち運び易いための単衣。例えば、あまり季節は関係なく、大きめのバッグに畳んで入れておいてもイイくらい、の感覚です。

この御召の織りは、経糸を縞に整経、通常よりも筬打ちを細かく入れたモノです。手に持つとかなり薄く(大島紬並です)、でもちゃんと絹織物の質感を感じられ、それでいて軽い。という利点が数多くあります。

今までは、ほとんど着物としての用途だけを中心に見ていた生地。それが上モノ、特に持ち運びにも便利なコートとして、便利でかなりの需要がありそう・・・、そんなことに気づかせて頂きました。

長いこと織ってきた、となみ織物の定番御召ですが、潜んだ可能性に気づくと、またここから新しいモノづくりができそうな気がしています。

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