2020年12月 5日 15:00

帯締めの配色/帯づくりの『すき』

帯にすきがあると、小物で大きく変化します。

『すきあり』というのは、『攻撃する間があること。』。英語だとWeaknessの単語が入り、弱点的な雰囲気にもなって、あまり良い感じはしません。でも、帯をつくっている場合、この『すき』がとても大事な場合があります。

面白いことに、あえてその『すき』を作る、狙って作ってしまうと、わざとらしさ鼻につくため、めいいっぱい帯に向かって、図案や意匠図つくりに向き合って、考えて、作った上の『すき』。それくらいがちょうど良い感じになるような気がします。

しかも、そのすきに気づく人が気づいて、そこをフォローかプラスする感じで、小物を足す。とくに、ルールの幅が広い、お洒落着物の場合には、それくらいの緩やかさが、コーディネートの美しさになっているように思います。

L1005641.jpg
『神坂雪佳の世界/袋帯 × 唐長文様 縮緬縞/御召』

帯をつくりながら、こんな配色の小物だったら、となみ帯の隙間を良い感じに埋めてくれそうだなぁ。と緩やかにかんがえながら、配色していた帯締めが最近、ちょこちょこ上がってきて、帯と合わせているのが楽しいです。そういうわけで、小物づくりも帯づくりにとっていい影響を与えてれる、大事な仕事になっています。

<<前の記事   次の記事>>

検索

LINE@はじめました
友だち追加

最近の投稿

五代目日記 一冊目